唐招提寺
3日目は西ノ京・斑鳩エリアを巡ります。まずはJR奈良駅から78番・98番バスに乗り、世界遺産の唐招提寺へ。私たちは、宿泊していたセンチュリオンホテルクラシック奈良前のバス停「油阪船橋商店街」から乗車しました。
朝一番に訪れたということもあり、お寺の関係者以外ほとんど人がいませんでした。ソーシャルディスタンスを気にせずに観光できるのは嬉しいですね。
唐の高僧・鑑真和上が759年に創建した唐招提寺。これまで大火などに見舞われることがなかったため、金堂や講堂といった奈良時代の建物が現存する貴重なスポットです。
「鑑真和上お身代わり像」を安置する開山堂。像はガラス越しに拝観できますが、写真撮影は不可です。
緑に囲まれた鑑真和上御廟は、境内の奥にひっそりと佇んでいました。
不気味なほどの静寂に包まれる境内。
国宝に指定された仏像などを収蔵する新宝蔵は、訪問時(7/1~8/31)休館していました。
戒壇は僧となるための儀式が行われる場所。境内を反時計回りに一周し、50分ほどで見学を終えました。
拝観料 1,000円(奈良交通フリー乗車券提示で800円)
薬師寺
次は、唐招提寺から薬師寺へと徒歩で向かいます。薬師寺へはバスで行くこともできますが、バスを待っているよりも歩いた方が早いかもしれません。
南へ600mほど歩くと、薬師寺の興楽門に到着しました。
拝観料 金堂・大講堂・東院堂 800円
興楽門から拝観ルートを進むと、境内でもひときわ大きな大講堂が目に入ります。
大講堂の対面には、鮮やかな色彩の金堂が建ち、その両脇には東塔と西塔が立っています。
7世紀に創建された世界遺産の薬師寺は、その名の通り「病気平癒」や「健康祈願」のお寺です。金堂に安置された本尊の「薬師三尊像」は心身の健康を守る仏様なので、コロナが一日でも早く終息するよう祈願してきました。
朱色の西塔は再建されたものですが、落ち着いた佇まいの東塔は奈良時代のもの。
東院堂には、白鳳時代の最高傑作と言われる「聖観世音菩薩立像」が安置されています。
南門を出て目の前の橋をまっすぐ進むと、薬師寺鎮守の休ヶ岡八幡宮が見えてきます。
休ヶ岡八幡宮からさらに歩くと、薬師寺駐車場バス停があります。ここから98番バスに乗り、法起寺へと向かいました。
法起寺
薬師寺から30分ほどバスに揺られ、法起寺に到着しました。バス停のある県道から一本入ったところに、拝観用の入口となる西門があります。
拝観料 300円
世界遺産にも登録された法起寺は、日本に現存する最古の三重塔が立つお寺です。ただ境内には全く人がおらず、雑草も生えたままで荒れたような感じになっていました…。
法隆寺の周辺は、田んぼが広がるのどかなエリア。次の法隆寺へ向かう98番バスは1時間に1本しかないため、私たちは徒歩で移動することにしました。結構距離があるので、法起寺はカットして薬師寺からそのまま法隆寺へ向かっても良いかもしれませんね。
法隆寺
法起寺から20分ほど歩いて、法隆寺の東院伽藍へと到着しました。法隆寺は「西院伽藍」→「東院伽藍」の順に見学するのが一般的ですが、徒歩で訪れた私たちは通常の拝観ルートとは逆回りで見学することになりました。
拝観料 1,500円
東院伽藍の中心的存在である夢殿。聖徳太子が住んでいたとされる宮殿跡に建てた八角形のお堂です。堂内には、飛鳥時代の国宝「救世観音立像」が安置されています。
東院伽藍から西院伽藍へと続く参道を進みます。境内には驚くほど人がいませんね…。
東大門を通り過ぎます。
すると中門と五重塔が見えてきます。ここで拝観受付を済ませ、西院伽藍へ入場します。
聖徳太子と推古天皇が7世紀に創建した法隆寺。現存する世界最古の木造建築として知られ、飛鳥時代の姿を今に伝えるスポットです。
西院伽藍の周りを取り囲んでいるのは、中央部が丸く膨らんだエンタシスの柱が並ぶ回廊。西院伽藍の中心的存在である金堂には、日本最古の四天王立像が安置されています。金堂の奥にある大きな建物は、平安時代に再建された大講堂です。
堂々とした佇まいの五重塔。境内には歴史の重みを感じる凛とした空気が漂っていました。
正岡子規の「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」の句碑を横目に、聖霊院へ。
さらにその奥にある大宝蔵院は、「百済観音立像」が祀られた仏像の展示館になっています。
法隆寺の正門にあたる南大門を出て、法隆寺参道から帰ります。
松並木が美しい法隆寺参道。国道沿いのバス停までは10分弱歩きます。
法隆寺前バス停から97番バスに乗り、1時間ほどかけてJR奈良駅へと帰りました。
まとめ
実際に奈良を旅行してみると、ほとんどの観光施設でソーシャルディスタンスを保ったり、消毒液を設置するなどの感染防止対策が取られていることが分かりました。どの観光スポットへ行ってもほぼ貸し切り状態で、人よりも鹿が多いのが現状です。JR奈良駅や近鉄奈良駅の周辺でさえ観光客の姿は少なく、行き交うのは通勤・通学客ばかり…。地元民のマスク着用率は非常に高いので、私たちも安心して出歩くことができました。マスクの着用や手指のアルコール消毒など、各自で出来る感染予防対策は徹底して観光を楽しんで下さいね!