バルセロナのサグラダファミリアは、スペインが誇る一番人気の観光スポットです。天才建築家ガウディの最高傑作を一目見ようと、年間を通して世界中から観光客がやってきます。そのためスムーズに入場するには、シーズンを問わず入場チケットの事前予約は必須となります。しかも事前予約した方が、当日券を購入するよりも安いというメリットがあるんです。今回はサグラダファミリアを実際に訪れて分かった、チケットの種類と料金、チケット予約方法、攻略ポイントなどを詳しく解説していきます。
サグラダファミリアのチケットの種類と料金
サグラダファミリアの入場チケットは、全部で6種類あります。サグラダファミリアの見学スポットは大きく分けて「聖堂」と「塔」があり、塔に入場するかどうかでチケットの種類が変わります。一番人気なのは、聖堂内部と塔に入場できる①のチケットです。
①SAGRADA FAMÍLIA WITH TOWERS 33ユーロ
聖堂内部+塔への入場+オーディオガイド(日本語対応)がセットになったチケットです。
②SAGRADA FAMÍLIA AND GAUDÍ HOUSE MUSEUM 28ユーロ
聖堂内部+ガウディ博物館への入場+オーディオガイド(日本語対応)がセットになったチケット。ガウディ博物館はグエル公園内にあるので、あまり関係のないチケットです。
③SAGRADA FAMÍLIA WITH GUIDED TOUR 27ユーロ
聖堂内部を公式ガイドによる案内で回るツアーです。ツアーの言語は英語やスペイン語なので、日本人が参加するメリットは低いでしょう。
④SAGRADA FAMÍLIA 26ユーロ
聖堂内部への入場+オーディオガイド(日本語対応)が付いたチケットです。塔へ入場する必要がない方は、このチケット選ぶと良いでしょう。
⑤SAGRADA FAMÍLIA BASIC TICKET 20ユーロ
聖堂内部への入場だけのチケットです。塔への入場もオーディオガイドも不要という方は、このチケット選びましょう。
⑥GAUDÍ HOUSE MUSEUM 5.5ユーロ
グエル公園内にあるガウディ博物館の入場チケットです。サグラダファミリアのチケットではないので無視して構いません。
※11歳未満は入場無料です。30歳未満と65歳以上は割引価格になるので、当日は年齢確認のできる身分証明書(パスポート等)を持参して下さい。
サグラダファミリアの事前予約は必要か?
サグラダファミリアは、世界的に有名な観光スポットなので非常に混雑します。そのため事前に入場チケットを予約をしていかないと、チケットの購入だけで1~2時間以上も並ぶことになります。貴重な時間を削って長蛇の列に並んだとしても、希望の時間に入場できないどころか、チケットが売り切れて入場できないこともあります。サグラダファミリアに関しては、シーズンを問わずチケットの事前予約は必須と思った方が良いでしょう。
また、現地のチケット売り場で当日券を購入するよりも、事前にオンライン予約した方が安くなります。一番人気の「聖堂+塔+オーディオガイドのチケット」は、事前予約だと33ユーロなのに対し、当日券だと39ユーロします。価格が6ユーロも違うので、お金と時間の節約のためにも予約していくのがおすすめです。
サグラダファミリアのチケットはいつから予約できる?
サグラダファミリアの入場チケットは、約3か月前から予約が可能です。前日まで予約できますが、直前に予約すると希望の日時が空いていないケースもあります。特に夏の観光シーズンや週末は、早々に売り切れてしまうことも珍しくありません。サグラダファミリアを訪問する日が決まったら、なるべく早めに予約することが大切です。
サグラダファミリアのチケット購入・予約方法
サグラダファミリアの入場チケットは、①サグラダファミリアのチケット売り場、②公式サイトでオンライン予約(英語)、③チケット販売サイトでオンライン予約(日本語)のいずれかで購入可能です。
現地のチケット売り場で購入する
当日券のチケット売り場は、入場口の反対側にある受難のファサード側にあります。やむを得ず当日券を購入しなければいけない場合は、朝一番にチケット売り場に並びましょう。
公式サイトから予約する(英語)
サグラダファミリア公式サイトからオンライン購入する場合は、英語での予約となります。今回は「聖堂+塔+オーディオガイド」のチケット予約方法を紹介しますが、他のチケットでも予約の手順はほぼ同じです。
チケットの種類を選択
最初に予約者の種類を選択します。一般の旅行者は、一番上の「Individual(個人)」をクリックして予約を進めていきます。
次にチケットの種類を選択します。チケットは全部で6種類ありますが、一番人気のチケットは①聖堂+塔+オーディオガイドがセットになった「SAGRADA FAMÍLIA WITH TOWERS」です。購入するチケットが決まったら「BUY」ボタンをクリックします。
予約日の選択
予約可能な約3か月先までの日付が表示されるので、カレンダーをクリックし予約日を選択します。青枠内の矢印をクリックすると、前月と次月のカレンダー表示が切り替わります。
登る塔と入場時間を選択
①どちらの塔に登るのかを選択します。受難のファサードは「Tower on the Passion facade」、 生誕のファサードは「Tower on the Nativity facade」です。人気があるのは生誕のファサードの方です。
②塔のエレベーターに乗る時間を選択します。青枠内の時間をクリックすると、候補の時間帯を切り替えることができます。各時間の下に赤字で表示されている数字は、その時間枠のチケット残数です。
次にサグラダファミリアへ入場する時間を選択します。塔のエレベーターに乗る時間の30分前もしくは45分前のどちらかに決められているので、どちらかの時間をクリックします。
購入枚数の選択
チケット枚数の入力画面が表示されたら、予約する人数を入力します。大人は「General」、65歳以上は「Senior」、30歳未満は「Under 30 years old」なので、それぞれ右側にある+ボタンをクリックします。11歳未満は入場無料ですが、予約は必要なので「Children under 11 years old」も忘れずに入力して下さい。チケットは最大で9枚まで予約できます。購入枚数を選択し終わったら「CONTINUE」ボタンをクリックします。
するとプロモーションコードの入力画面が表示されるので、何も入力せずに「CONTINUE」ボタンをクリックします。
最後にオーディオガイドの言語選択の項目が表示されます。いくつかある言語の中から「日本語」を選択し、「CONTINUE」をクリックします。
予約者情報の入力
予約者情報の入力画面から予約完了までは、制限時間25分以内で済ませないといけません。時間内に予約を完了させないと、最初からやり直しになるので注意して下さい。※印の付いている箇所が必須の入力項目になります。
①Name:名前
②Email address:メールアドレス
③Repeat your email address:確認用にもう一度メールアドレスを入力
④Country:国籍(Japanを選択)
クレジットカード情報の入力
支払方法の欄で、クレジットカードが選択されているかを確認します。次に「利用規約に同意する」の□に2カ所チェックを入れます。一番下の□は「メールマガジンの配信希望」なのでチェックを入れなくて大丈夫です。最後に画面一番下の「PAY」をクリックします。
使用できるカードはVISA、MASTER、JCBですが、エラーの出やすいJCBは避けた方が良いかもしれません。カード情報を入力したら「Accept」ボタンをクリックします。
①Card Number:クレジットカード番号
②Expiry Date(mm/yy):有効期限(月/年)
③Security Code:セキュリティコード(カード裏面に記載された3桁の番号)
チケットの確認
決済が完了すると、予約の完了画面に切り替わります。入力したアドレス宛に、PDFファイルの添付されたメールが届いているので確認しましょう。当日はこのチケットをプリントアウトして持っていくか、スマホやタブレットに保存しQRコードをかざして入場します。
サグラダファミリアの入場チケットは、カスタマーサポートに連絡すれば変更・キャンセルが可能です。ただし「customer@sagradafamilia.org」宛に英文でメールを送らなければならず、メールのやり取りもしなければいけません。予約を間違えると面倒なことになるので、くれぐれも慎重に予約を進めて下さい。
チケット販売サイトから予約する(日本語)
サグラダファミリアの入場チケットは、チケット販売サイトのゲットユアガイドから予約することもできます。料金は「聖堂+塔+オーディオガイド」のチケットが39.50ユーロです。予約手数料はかかりますが、日本語で簡単に予約できるのがメリットです。当日は公式サイトから予約した場合と同じく、メールで送られてきたチケットを持参すればすぐに入場できます。
サグラダファミリアの攻略ポイント
塔に登るべきか?登らなくてもよいか?
サグラダファミリアの塔からは、バルセロナの街を一望できるのはもちろんのこと、塔や果物のオブジェなどを間近で見ることができます。せっかくバルセロナを訪れたのなら、今しか見れない未完成のサグラダファミリアを近くでじっくりと見学した方が良いです。入場チケットの料金は、聖堂内部と塔のセットが33ユーロなのに対し、聖堂内部のみだと26ユーロ。実質7ユーロで塔に入場できるので、ここはケチらずに登っておいた方が良いでしょう。
どちらの塔に登るのがおすすめ?
サグラダファミリアの塔は、「生誕のファサード」と「受難のファサード」どちらの塔に登るのかを選択することができます。塔だけの入場チケットは販売されていないので、事前予約の際にはどちらの塔に登るのか決めなければいけません。もし両方の塔に登りたい場合は、予約時間をずらして「聖堂+塔+オーディオガイド」のチケットを2枚予約する必要があります。
【生誕のファサード】写真左
生誕のファサードの塔からは、バルセロナ市街の東~北側の景色を眺めることができます。眼下には池のあるガウディ広場が広がり、並木道の先にはサンパウ病院が見えます。受難のファサードとの大きな違いは、見晴らしの良い橋のバルコニーがあること。橋は安全のためにワイヤーで覆われていますが、開放感があって気持ちが良いです。サグラダファミリアのシンボルとも言える「生命の木」の彫刻を間近で見られるのがポイント。生前のガウディが直接制作に関わっていたということもあり、生誕のファサードに登る方が人気があります。
【受難のファサード】写真右
受難のファサードの塔からは、バルセロナ市街の西~南側、バレアス海、モンジュイックの丘を眺めることができます。生誕のファサードに比べて景色の見える範囲がやや狭く、バルコニーもありません。彫刻や装飾に関しては、ガウディの死後に制作されたものが中心となっています。「キリストの昇天」の彫刻を間近で見られるのはポイントです。
※どちらの塔からも、日本人彫刻家の外尾悦郎氏が制作したフルーツの実の彫刻と工事現場は見ることができます。
塔の入口となるエレベーターは、「生誕のファサード」と「受難のファサード」でそれぞれ場所が異なります。生誕のファサードのエレベーター(写真左)は、建物に入場してすぐの東側。受難のファサードのエレベーター(写真右)は、一番奥の出口付近にあります。当日は予約時間よりも少し早めに行き、エレベーター乗り場の前で待機しましょう。どちらの塔も上りはエレベーター、帰りは螺旋階段で下りてくることになります。
塔に登れない時もあるって本当?
サグラダファミリアの塔のエレベーターは、雨天、強風、故障といった安全上の理由から運行停止になることがあります。しかも塔の内部は石造りの螺旋階段になっているため、雨が降って床が濡れると滑って危険です。小さな子供や体の不自由な方が塔に登れないのも、この階段が原因でしょう。もしもエレベーターが運行停止になった場合は、入場料を差し引いた塔の料金が決済したクレジットカードに後日返金されます。どうしても塔に登りたい方は、翌日以降に再度チャレンジすれば登れる可能性はあります。
予約日時はいつがおすすめ?
サグラダファミリアの予約時間は、午前の早い時間もしくは午後の遅い時間がおすすめです。団体客のやって来る午前11時頃から午後にかけて混雑します。チケットは「生誕のファサードの塔」から順に売り切れていき、館内が空いていて見学しやすい午前10時から11時の時間帯のチケットは特に人気が高いです。またバルセロナに何日間か滞在するのであれば、現地到着日は避けて予約すると良いでしょう。万が一、飛行機や電車が遅れた場合には、せっかく予約したチケットが無駄になってしまいます。
サグラダファミリアについて
行き方
サグラダファミリアへは、地下鉄もしくはバスでアクセスできます。最寄りのサグラダファミリア駅がすぐそばにあるので、地下鉄でアクセスするのが一番分かりやすいです。
【地下鉄】
2号線・5号線のサグラダファミリア駅(Sagrada Familia)から徒歩1分。地下鉄カタルーニャ駅やリセウ駅から向かう場合は、3号線に乗ってパセッチ・ダ・グラシア駅で2号線に乗り換えて3駅目です。サンツ駅からは5号線に乗って5駅目です。
【バス】
19、33、34、43、44、50、51、 B20、B24番のいずれかでアクセスできます。マリョルカ通りにあるバス停「Mallorca – Marina」で下車し、徒歩2分ほど。
サグラダファミリアの入場口は、生誕のファサードに向かって右側の入口①です。向かって左側は団体客の入口②なので、間違わないように気を付けましょう。オーディオガイドの受け取りカウンターは、手荷物検査とチケット改札機を抜けた先の建物内③にあります。当日券のチケット売り場は、反対の受難のファサード側④になります。
開館時間
4月~9月 9:00~20:00
3月・10月 9:00~19:00
11~2月 9:00~18:00
12/25、12/26、1/1、1/6 9:00~14:00
※当日券の販売は営業終了の30分前まで。
休館日
なし
所要時間
サグラダファミリアの観光にかかる所要時間は、聖堂、塔、地下博物館を一通り見学して2時間が目安となります。ゆっくりと見学すれば3時間くらいかかるでしょう。塔の所要時間は、塔に上って下りてくるまで30分程度かかります。
見学の注意点
①サグラダファミリアの塔内部は非常に狭いため、リュックなど大きな荷物はエレベーターの横にあるコインロッカー(返金式)に預ける必要があります。
②安全上の理由から、6歳未満の子供、体の不自由な方は塔に登ることが出来ません。
③16歳未満は、大人の同伴がなければ塔には登れません。
④教会という神聖な場所なので、肌の露出が多い服装(ショートパンツやタンクトップなど)で入場することが禁止されています。帽子を被るのもNG。
⑤館内での飲食・喫煙、大声をあげる、走り回るといった迷惑行為は禁止です。
⑥写真撮影時に三脚を使用することは禁止されています。
まとめ
私達は10月の平日の朝一番に予約していったのですが、当日券のチケット売り場には想像以上にたくさんの人が並んでいました。11時頃からは混雑してきましたが、朝早くに訪れたので聖堂内部や塔の上でもゆっくりと撮影することができて良かったです。サグラダファミリアに訪れる日が決まったら早めに予約し、なるべく朝早い時間に訪れた方が良さそうですね。