スペインのバルセロナは、世界遺産サグラダファミリアをはじめとしたガウディ建築群で知られる街です。市内には美しい建物が数多くあり、街を歩いていればガウディとそのライバル達による「モデルニスモ建築」に出会えるはず。この他にも観光客で賑わうランブラス通り、古き良き街並みが残る旧市街ゴシック地区には魅力的な観光名所がたくさんあります。
私達もこういった建築物や街角アートを眺めながら、食べ歩き・ショッピング・美術鑑賞をたっぷり楽しんできました。今回は実際にバルセロナを訪れて分かった、おすすめの観光スポットとモデルコース、観光に必要な日数などを紹介していきます。
バルセロナ観光に必要な日数
バルセロナはエリアが広い街なので、観光には最短で2日間、できれば3~5日間は欲しいところです。2日間だと駆け足での観光になるため、自分が行きたいところにだけ絞ってプランニングするのがポイント。3~5日間くらい日程があると、旅の満足度は高くなります。私達も4日間かけてバルセロナを観光しましたが、見どころをゆっくり回れたので満足しました。
【2日間プラン】
1日目:サグラダファミリア、グエル公園、カサ・ミラ、カサ・バトリョを観光。
2日目:旧市街ゴシック地区とランブラス通りを散策しながら、食べ歩きとお土産探し。
【3~5日間プラン】
ガウディをはじめとしたモデルニスモ建築巡り:2日
旧市街ゴシック地区とランブラス通り周辺:1日
その他バルセロナ観光(モンジュイックの丘、カンプノウスタジアムなど)、近郊の町に日帰り観光(モンセラット、タラゴナ、フィゲラスなど):1~2日
バルセロナのおすすめ観光スポットの地図
【ランブラス通り周辺】①カタルーニャ広場 ②ランブラス通り ③ボケリア市場 ④ミロのモザイク床 ⑤リセウ大劇場 ⑥レイアール広場 ⑦グエル邸 ⑧コロンブスの塔
【旧市街ゴシック地区】⑨サン・ジャウマ広場 ⑩カテドラル ⑪王の広場 ⑫建築士会会館の壁画 ⑬カタルーニャ音楽堂 ⑭ピカソ美術館
【モデルニスモ建築群】⑮サグラダファミリア ⑯サンパウ病院 ⑰グエル公園 ⑱カサ・ミラ ⑲カサ・バトリョ
カタルーニャ広場
まずは、バルセロナの中心に位置するカタルーニャ広場から観光をスタートします。ここは観光・交通の拠点となる場所で、目抜き通りのグラシア通りやランブラス通りの始点でもあります。広場には噴水やモニュメントがあり、市民や観光客でいつも賑わっています。
カタルーニャ広場には地下鉄1号線と3号線、スペイン国鉄のRenfe、カタルーニャ鉄道のFGCが乗り入れているのでどこへ行くのも便利。広場の周辺には、市バスやツーリストバス、空港バスの停留所もあります。
カタルーニャ広場の東側には、人気デパートの「エル・コルテ・イングレス」があります。地下には大きなスーパーマーケットが入っており、バラマキ用土産から大事なお土産まで一気に揃ってしまいます。営業時間は9:30~21:30、定休日は日曜・祝日。
ランブラス通り
ランブラス通りはカタルーニャ広場からコロンブスの塔まで続く、旧市街のメインストリートです。ポプラ並木の歩行者専用道路が整備されており、夜遅くまで観光客で賑わっています。
雰囲気が良いランブラス通りには、素敵なデザインの街灯があります。中でも注目なのが、「カナレタスの泉」という街灯付きのオシャレな水飲み場です。この泉の水を飲むともう一度バルセロナに戻って来られる、という言い伝えがあるそうですよ。
ランブラス通りの中ほどには、大型スーパーの「カルフールマーケット」があります。品揃えは豊富で、バラマキ用のお土産をたくさん購入するのにぴったりです。営業時間は10:00~22:00、定休日は日曜・祝日。
ボケリア市場
ランブラス通りを歩いてやってきたのは、ボケリア市場(サン・ジュゼップ市場)です。バルセロナ市民の台所とも言える市場で、肉・魚・野菜・フルーツなどの様々な食品の専門店が集まっています。観光客も食べやすいよう小分けにして販売されているので、色んなものをつまみながら楽しめます。
営業時間はお店によって異なりますが、大体8:00~20:00くらいで日曜・祝日はお休みです。お店によっては夕方で店仕舞いするところもあるので、早めに訪れるのがおすすめ。
スペイングルメの代表格といえば、生ハム!市場にはたくさんの種類の生ハムが売られていますが、特にカットしたてのイベリコ豚は絶品です。お土産で持って帰りたいところですが、日本には持ち帰れないので現地でたっぷり食べてきて下さいね。
定番のチーズも色々な種類が売られています。チーズ好きにはたまりませんね!
スペインの一口おつまみ「ピンチョス」も目移りするほどたくさんあります。こちらはシーフードのフライでしょうか。
地中海の温暖な気候と、太陽に育まれた真っ赤なトマト!ジューシーで美味しそう~
たっぷり盛り付けられたカットフルーツは、1パック1.5ユーロという安さ!
観光客に特に人気だったのが、絞りたてのフレッシュフルーツジュース。1杯1~2ユーロほどで、どのジュースにしようか迷ってしまうほど種類が豊富です。
ボケリア市場の最寄り駅であるリセウ駅の近くには、バルセロナ出身の画家ジョアン・ミロのモザイク床があります。人通りの多い場所にあるので、うっかりしていると見落としてしまいます。ミロ作品の特徴である、抽象的なデザインとカラフルな色合いのモザイク画です。
そのままランブラス通りを歩いて行くと、豪華なリセウ大劇場があります。1847年に建てられた歴史あるオペラ座で、定期的にオペラやバレエなどが公演されています。観光客向けに、メインホールや舞台裏まで見られる見学ツアーも行われています。
レイアール広場
このあたりでランブラス通りから一本脇に入ると、南国風のレイアール広場があります。広場には椰子の木がたくさん植えられており、四方をアーチ状の建物に囲まれています。
周囲にはフラメンコショーが観られるダブラオやレストラン・カフェなどが並んでおり、昼も夜も観光客で賑わっています。
この広場で見逃せないのが、ガウディがデザインした街灯です。ガウディが建築学校を卒業して最初に手掛けた作品で、武具をモチーフにした不思議なデザインをしています。この頃からすでに奇才としての片鱗が現れていたんですね。
グエル邸
ランブラス通りから一本脇に入った道沿いに、ひっそりと佇んでいるのがグエル邸です。ガウディ最大のパトロンだった実業家グエル氏の依頼により設計した邸宅。他のガウディ建築に比べると地味な外観ですが、初期の作品の中では最高傑作と言われています。
正面ファサードには、アーチ状の大きな扉が2つあります。重厚感のある鍛鉄製の扉で、扉の横には鷹をモチーフにした装飾が施されています。屋上には、グエル公園を思い起させるようなポップでカラフルな煙突が20本も設置されているんですよ。
チケット売り場はグエル邸の左横にあり、閉館1時間前まで販売されています。
開館時間:4/1~10/31は10:00~20:00、11/1~3/31は10:00~17:30
休館日:月曜、1/1、1月の第三週、12/25、12/26
入場料:12ユーロ
コロンブスの塔・バルセロネータ
約1.5kmに渡って続くランブラス通りは、港の前に立つコロンブスの塔で終点となります。コロンブスの塔の最寄り駅は、地下鉄3号線のドゥラサーネス駅です。
約60mある塔の先端には、アメリカ大陸を発見したコロンブス像が立っています。塔の上には360度見渡せる展望台があり、有料で上ることができます。塔の台座には、ライオンや新大陸発見に関わった人物たちの彫刻が設置されています。
地中海に面したベイエリアはバルセロネータと呼ばれ、心地よい海風を感じながら散策するのにぴったりのエリアです。手前に見えている橋は「海のランブラス」と言い、この橋を渡った先には「マレマグナム・ショッピングモール」があります。
ハーバーにはたくさんのヨットが係留されて素敵な雰囲気。地中海を眺めながら食事ができるレストランもあるので、新鮮なシーフードを味わうのも良いですね。
コロンブスの塔の正面には、遊覧船ゴロンドリナス号の船着場があります。コースは2種類あり、バルセロナ港を約40分かけて周るコースが7.40ユーロ、ビーチ沿いを約90分かけて周るコースが15ユーロとなっています。
写真の真ん中に見える赤いゴンドラは、バルセロナ港(ビーチ)とモンジュイックの丘(アルマダ広場)を結ぶロープウェイ「テレフェリック」です。空中から眺める海と港が美しく、観光客に大人気の乗り物となっています。運行時間は3~10月が10:30~19:00、11~2月が11:00~17:30頃。料金は片道11ユーロ、往復16.5ユーロです。