オランダのマウリッツハイス美術館は、アムステルダムから電車で1時間ほどのデンハーグという街にある美術館です。17世紀オランダ画家の作品が充実しており、フェルメールやレンブラントの名画が揃っています。世界に30数点しか現存しないフェルメール作品を3点も所蔵しており、中でも「真珠の首飾りの少女」は国宝級絵画とも言われる名作です。
今回は、アムステルダムから日帰りでマウリッツハイス美術館に行ってきました。実際に訪れて分かった、チケット予約や必見作品、開館時間・所要時間・入場料・行き方・お土産などの情報を詳しく紹介していきます。
マウリッツハイス美術館について
開館時間・休館日
開館時間 10:00~18:00(月曜13:00~18:00、木曜10:00~20:00)
休館日 11/5、12/25、1/1
※祝祭日は営業時間が不規則になるので、詳しくは公式サイトをご覧下さい。
入場料
大人 15.5ユーロ
子供(19歳未満) 無料
日本語マルチメディアガイド 3.5ユーロ
所要時間
マウリッツハイス美術館はそれほど大きな美術館ではなく、作品も分かりやすく展示されているため、所要時間は1時間~1時間半が目安となります。
公式アプリ
マウリッツハイス美術館では、マルチメディアガイドの代わりになる公式アプリをなんと無料で公開しています。嬉しいことに日本語にも対応しており、音声ガイドは日本語で流れます。ハイライト作品のガイドに従って館内を回れば、時間がない方もサクッと見学することができます。ダウンロードには通信費がかかるので、Wi-Fi接続可能な場所であらかじめダウンロードしておきましょう。
iPhone/iPad用 AppStoreでダウンロード
Android用 GooglePlayでダウンロード
マウリッツハイス美術館のチケット予約は必要か?
マウリッツハイス美術館は他の美術館に比べて混雑しないので、基本的に予約していく必要はないかと思います。ただしピークシーズンに訪れる方や、旅程がタイトで心配な方は予約していっても良いかもしれません。チケットには日付指定がなく、購入後1年間有効なので、公式サイトから予約すればいつでも訪れることができます。
マウリッツハイス美術館の必見作品15選
それでは名画揃いのマウリッツハイス美術館の中から、公式サイトで紹介されているハイライト作品も含め、私達がこれだけは見逃せないと思った作品を15点紹介していきます。
ルーム15 ヨハネス・フェルメール「真珠の耳飾りの少女」
フェルメールの代表作であり、「北のモナリザ」とも称される国宝級の絵画です。教科書にも載るほどの名画なので、一度は目にしたことがあるのでは?振り返った少女の瞳と艶やかな口元、鮮やかな青いターバンが観る者に強烈なインパクトを与える作品です。
ルーム15 ヨハネス・フェルメール「デルフトの眺望」
世界にたった2枚しかないフェルメールの風景画の一つで、ひときわ貴重な作品となっています。彼が生涯のほとんどを過ごしたデルフトの街並みを描いた作品です。もう1枚の風景画「デルフトの小路」はアムステルダム国立美術館に展示されています。
ルーム15 ヨハネス・フェルメール「ディアナとニンフたち」
足を洗う妖精ニンフと女神ダイアナという、女性のプライベートなシーンを描いた作品です。フェルメール作品は世界に30数点しか存在しないのに、マウリッツハイス美術館では一度に3点も見られるなんてさすが出身地のオランダなだけありますね。
ルーム9 レンブラント・ファン・レイン「テュルプ博士の解剖学講義」
マウリッツハイス美術館には、17世紀オランダ絵画の巨匠であるレンブラントの作品も充実しています。こちらは、レンブラントが人気画家の仲間入りを果たすきっかけとなった出世作。実際に博士が講義を行なっているかのような、臨場感に溢れた集団肖像画です。
ルーム9 レンブラント・ファン・レイン「シメオンの賛歌」
ルーム10 レンブラント・ファン・レイン「自画像」
ルーム3 ピーテル・パウル・ルーベンス「ろうそくを持つ老女と少年」
ルーム3 ピーテル・パウル・ルーベンス「聖母被昇天」
こちらは、アントワープ聖母大聖堂の主祭壇に飾られている「聖母被昇天」の下絵として制作したものです。「フランダースの犬」の主人公ネロが、足しげく通って見つめていた作品としてアニメの中でもたびたび登場します。
ルーム2 ルーベンスとヤン・ブリューゲルによる共作「楽園のアダムとイブ」
ルーム7 ハンス・ホルバイン「ロバート・ チェズマンの肖像」
ルーム11 アドリアーン・コールテ「苺のある静物画」
ルーム12 パウルス・ポッテル「雄牛」
マウリッツハイス美術館に展示されている絵の中で、最も大きなサイズの作品です。牛のまわりを飛び交うハエや足下のカエルなど、細かな描写につい見入ってしまいます。
ルーム14 カレル・ファブリティウス「ゴシキヒワ」
ルーム14 ヤン・ステーン「この親にしてこの子あり」
ルーム14 フランス・ハルス「笑う少年」
マウリッツハイス美術館への行き方
アムステルダムからマウリッツハイス美術館のあるデンハーグへは、アムステルダム中央駅またはスキポール空港から特急電車のICに乗ってアクセスするのが一番便利です。電車は30分に1本の間隔で運行しており、アムステルダム中央駅からだと約50分、スキポール空港からだと約30分で行けます。
デンハーグ中央駅からは、徒歩10分ほどで美術館に到着します。詳しい行き方は、下記ページを参考にして下さい。
マウリッツハイス美術館は、17世紀に造られたマウリッツ伯爵の私邸を改装した美術館です。展示される絵画の質の良さだけでなく、建物の美しさも高く評価されています。
美術館は本館と新館に分かれており、2つの建物は地下階で繋がっています。本館の1~2階がメインギャラリーで、1階にはルーム1~8、2階にはルーム9~16があります。新館には特別展のギャラリーやミュージアムカフェが入っています。
私達は気合いを入れて?オープン前から並んでいたら、なんと1番乗りでの入場となりました(笑)まずは地下階へ下り、手荷物検査を受けて入場します。
こちらはチケット売り場、クローク、マルチメディアガイドの貸し出しカウンターとなっています。大きな荷物やコートがある方はここで預けましょう。館内では無料Wi-Fiが利用できるので、うっかり公式アプリをダウンロードし忘れても安心ですね。
カウンターの対面には券売機があり、こちらでもチケットを購入することができます。隣のインフォメーションには見取り図付きの無料パンフレットが用意されているので、館内はこれを見ながら回ると分かりやすいですよ。
入場したら、まずは2階のルーム15へ直行するのがおすすめです。なぜなら、開館直後は「真珠の耳飾りの少女」が独占状態で鑑賞できるから。この作品の前だけ柵で囲われていましたが、こんなに間近で見られるとは感激です!有名作品は主に2階に展示されているので、空いているうちに2階→1階の順番で見学していくと良いでしょう。
さすがオランダで一番美しい美術館と言われるだけあって、木の温もりが感じられる素敵な空間となっていました。マウリッツハイスはアムステルダムの美術館に比べて混雑しないので、ゆったりと鑑賞できる点も魅力です。ちなみにマウリッツハイス美術館では、フラッシュなしでの写真撮影が許可されていますよ。
マウリッツハイス美術館のお土産ショップ
絵画鑑賞を満喫したら、地下階にあるミュージアムショップへ立ち寄ってみましょう。展示されている絵画をモチーフにしたマグカップ、ポーチ、傘、眼鏡ケース、キーホルダー、ポストカード、文房具など様々なグッズが揃っています。
作品について詳しく知りたい方は、マウリッツハイスの日本語解説書を購入してから見学するのも良いですね。
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」は、やっぱりここでも人気!
アヒルと言えば大英博物館のラバーダックが有名ですが、なんとマウリッツハイス美術館にもありました!しかも「真珠の耳飾りの少女」バージョンでかわいい…(笑)
人気のローキー(LOQI)とコラボしたエコバッグは、自分用のお土産にもぴったり。美術館らしくセンスの良いお土産ばかりなので、目移りしちゃいますね。
まとめ
オランダはミュージアム密度が世界一であるため、数多くの美術館や博物館があることで知られています。特にフェルメール作品の充実度はNo.1で、マウリッツハイス美術館とアムステルダム国立美術館だけで7点も制覇できてしまいます。オランダを訪れたらこの2つの美術館と、名画「ひまわり」が展示されるゴッホ美術館は絶対に外せませんね!