ハワイ観光ではビーチやショッピングが定番だと思いますが、ホノルル美術館でアート鑑賞を楽しむのもおすすめです。なんと5万点以上もの美術品が所蔵されており、ピカソやモネなど有名画家の作品を見ることができます。ワイキキの中心部からは、バスで約20分というアクセスの良さも魅力です。
今回私達は日本語ガイドツアーに参加して、たくさんのアートに触れてきました。運よく日程が合ったので、入場料は無料で見学できました。ホノルル美術館の入場料や時間、ザ・バスでの行き方、美術館の見どころなど、実際に訪れて分かったことを詳しく紹介します。
ホノルル美術館の入場料・休館日・時間について
入場料
大人 20ドル
子供(18歳以下) 無料
※カフェ、ギフトショップ、図書館のみ利用の場合は入場無料
開館時間
火曜~日曜 10:00~16:30
休館日
毎週月曜
元旦(1/1)、独立記念日(7/4)、感謝祭(11月第4木曜)、クリスマス(12/25)
無料入場日
毎月第3日曜
※ハワイ在住者は、毎月第1水曜と7/31が無料入場日です。
所要時間
美術館は広いので、全体をザッと見て回っても2時間はかかります。ゆっくり鑑賞するなら3時間くらいが目安となります。
注意事項
- 館内での写真撮影は許可されていますが、一部撮影不可の作品もあります。動画は屋外のみ撮影可能。フラッシュ撮影と三脚の使用は禁止されています。
- 館内はカフェ以外での飲食が禁止されています。
- 大きな荷物や傘は、ロッカーに預ける必要があります。
ワイキキからホノルル美術館へのザ・バスでの行き方
ワイキキからホノルル美術館へは、ザ・バスの2番「School St – Kalihi Transit Center」で行くことができます。料金は片道2.75ドル、6~17歳と65歳以上は1.25ドル、1日乗り放題券は5.5ドルです。
ワイキキ中心部からは、クヒオ通りの山側(西方面行き)バス停から乗車します。私達は宿泊していたイリマホテルに一番近い、ロイヤルクヒオ前のバス停から乗りました。
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ホノルル美術館への所要時間は20分ほど。時刻表はバス停に表示されていないので、専用アプリのDa Bus(ダ・バス)を利用すると便利です。2番バスは約10~15分間隔と運行本数が多いので、時刻表を確認せずに行ってもそれほど待つことはないでしょう。
ホノルル美術館の前にある「S Beretania St + Ward Ave」停留所で下車します。
このバス停から同じ2番バスに乗れば、カメハメハ大王像やイオラニ宮殿へ行くことができます。ついでに足を延ばして、ダウンタウン観光もいいかもしれませんね。
帰りのバスは、美術館の1ブロック海側にあるサウスキング通りの「S King St + Ward Ave」停留所から乗車します。バス停はブレイズデルコンサートホール前にあるので、目印にするといいでしょう。2番バス「Waikiki – Kapiolani Community College」行きに乗れば、ワイキキへ帰れます。
ホノルル美術館の無料入場&日本語ガイドツアーレポート
それでは、ホノルル美術館を見学していきたいと思います。私達は美術館の無料入場日と旅行日が重なったので、ラッキーなことに無料で入場することができました。
メインエントランスを入ると、すぐ横にチケットカウンターがあります。日本語の館内マップが用意されているので、貰っておくといいでしょう。
ホノルル美術館は、5つの中庭を取り囲むようにギャラリーが並んでいます。コレクションは大きく東洋美術と西洋美術に分かれており、メインエントランスの左側が東洋美術、右側が西洋美術の入口です。このほかに、現代美術とハワイ美術、太平洋諸島・アメリカ美術の展示室もあります。
日本人ガイドさんの案内で、セントラルコートヤードから見学をスタートしました。中央にはロダンの弟子が制作した彫像が立っており、後ろの壁には山水画が描かれているというユニークな庭園です。
カフェの前を通り、最初に現代美術の展示室へやってきました。カフェのテラスからは、日本人陶芸家の金子潤氏の作品を眺められるようになっています。正面の階段を上るとハワイ美術の展示室もあるのですが、残念ながら工事中で見学できませんでした。
フィッシュネットでネットワークを表現した作品。
ビデオアートなど、様々な現代アートに触れられます。
インドネシア・インド・イスラム美術
次にやってきたのは、東洋美術のギャラリーです。インドネシア美術の展示室では、死者をかたどった「タウタウ人形」など独特の文化に触れられます。
隣の東南アジア美術の展示室には、5つのヘビ頭を持つ「ナーガ像」があります。
インド美術の展示室では、ヒンドゥー教にまつわる美術品が多く見られました。
シヴァ神の乗り物とされている、白い牡牛「ナンディ」の頭。
お馴染みのヒンドゥー教の神様「ガネーシャ」も。よくよく見ると、小さなネズミの上に乗っていることが分かります。
これらのギャラリーに取り囲まれるように、パームコートヤードがあります。
次にイスラム圏美術の展示室へやってきました。美しいイスラム陶器やインドのムガール朝の宝石など、煌びやかな美術品が多かったです。
「羊の頭像」が立つキナウコートヤードを通り、西洋美術のギャラリーへ移動します。
ヨーロッパ美術
古美術・人物像の展示室は「ボディ」がテーマとなっていました。
約4500年前の像や、エジプトのファラオの壁画など、貴重なコレクションがずらり。
トルコ~シリアあたりのモザイクタイル画。6世紀頃のものとは思えないほど、動物の絵柄がはっきり残っていますね。
中世・ルネッサンスの展示室には、主に14~16世紀頃の宗教画がコレクションされています。プラド美術館の「快楽の園」で有名な画家、ヒエロニムス・ボスの作品もありました。
17世紀ヨーロッパ美術の展示室には、主にオランダ美術がコレクションされています。こちらはデルフト出身のピーテル・デ・ホーホの作品。フェルメールにも影響を与えた人物で、彼の代表作は前回訪れたアムステルダム国立美術館に展示されていました。
肖像画の展示室には、ホノルル美術館で一番貸し出し数が多い「社交界の華と呼ばれた女性」という作品があります。
11歳で即位したカメハメハ大王の肖像画。
日本でも有名な芸術家、イサム・ノグチの彫刻もあります。
18世紀ヨーロッパ美術の展示室では、色鮮やかな陶器が印象的でした。
ホノルル美術館で一番人気なのが、印象派・ポスト印象派の展示室です。
日本でも人気が根強い、モネの「睡蓮」があるんですよ!
セザンヌの絵も素敵ですね。ゴッホの「麦畑」は貸し出し中だったのか、残念ながら見ることができませんでした。
印象派では珍しい女性画家、メアリー・カサットの作品。
ルノワールの彫像「洗濯する女」。こんなに近くで作品が鑑賞できて、美術好きにはたまりませんね!
モダニズムの展示室には、ピカソのスケッチとキュビズムの絵が展示されています。
キュビズムとは、ピカソが生み出した表現技法のこと。ピカソの代表作「ゲルニカ」とともに、マドリードのソフィア王妃芸術センターにもキュビズム作品が展示されています。
モダニズム展示室の隣には、美術ライブラリー(図書館)が併設されています。営業時間は、水曜・木曜が10:00~15:30、金曜が10:00~15:00、土曜が10:00~14:00です。
西洋美術のギャラリーに取り囲まれるように、地中海コートヤードがあります。中央には噴水があり、白い壁にブルーのタイルが映える空間となっています。
日本・韓国・中国の美術
最後に、日本・韓国・中国美術の展示室を見学します。企画展では、日本の水差し展が行われていました。
韓国美術の展示室は、主に青磁がコレクションされています。
中国美術の展示室では、約6000年前の水差しや大きな翡翠が見どころ。
アジア圏仏教の展示室には、ホノルル美術館のシンボルとなっている「観音如来像」がありました。
日本美術の展示室には、日本刀や埴輪、版画などがコレクションされています。
これらの展示室に取り囲まれるように、チャイニーズコートヤードがあります。蓮が浮かぶ池には鯉が泳いでいて、ハワイであることを一瞬忘れてしまいそうな雰囲気です。日本語ツアーはちょうど2時間で終了し、このあたりで解散となりました。
ホノルル美術館カフェとミュージアムショップ
ホノルル美術館では、併設のカフェとミュージアムショップも要チェックなんです。ホノルル美術館カフェは、観光客のみならず地元客も通う大人気のヘルシーカフェです。営業時間は火曜~日曜の11:00~14:00、たったの2時間しか営業していません。すごく混んでいたので、予約して行かないとまず入れないと思った方がいいでしょう。
ミュージアムショップでは、美術館のロゴがプリントされたエコバッグ、オシャレな文具やアクセサリーなど様々なグッズが販売されています。他とはちょっと違う、洗練されたお土産を手に入れることができますよ。営業時間は火曜~土曜の10:00~16:30です。
まとめ
ホノルル美術館は想像以上に規模が大きく、リゾート地での美術鑑賞も良いものだなと思わせてくれるスポットでした。美術館はいつも自分達で見て回るのですが、今回は日本語ツアーで作品の解説を聞きながら回れたので、分かりやすくて良かったですね。ワイキキの喧噪から離れて、静かな空間でアートに触れてみてはいかがでしょうか。