マドリード市内には13路線もの地下鉄網が広がっており、観光客にとっては一番便利な移動手段になります。マドリードは見どころがコンパクトにまとまっているので徒歩だけで観光することもできますが、メトロを活用すればより楽に観光できると思います。
また、マドリードシティーツアーという観光バスが市内の主要観光スポットを巡回しています。2階建てバスなので見晴らしが良く、乗り降り自由なので気軽にマドリード観光を楽しみたい方にはぴったりだと思います。
マドリードの地下鉄(メトロ)
路線数・運行時間
- 路線数:1~12号線とR号線の計13路線
- 運行時間:基本的に各路線とも、早朝6:00~深夜1:30頃まで。
マドリードの地下鉄路線図は、メトロ公式サイトからPDFファイルをダウンロードできます。
主要な駅と路線
ソル駅(別名ボーダフォン・ソル駅とも言う)はマドリードの中心地であり、観光拠点に最適な駅です。周辺にはバルやレストランなどの飲食店やショッピングスポットも充実しているので、ソル駅近くのホテルに宿泊すると何かと便利です。
- ソル駅:1、2、3号線
- プラサ・デ・エスパーニャ駅:3、10号線
- エスタシオン・デル・アルテ駅(旧アトーチャ駅):1号線
- チャマルティン駅:10号線
地下鉄の料金
写真は10回券。裏面に乗車した回数分だけ刻印されていきます。
- 1回券(Sencillo):1.5~2ユーロ 5駅までは1.5ユーロ、以降1駅ごとに0.10ユーロ加算され、最大で2ユーロまで。
- 10回券(10viajes):12.20ユーロ 駅数に関係なく地下鉄と市バスに10回乗車でき、複数人で使い回すことができるお得な回数券です。
- 観光客用乗り放題券(TOURIST CARD):1日券 8.40ユーロ、2日券 14.20ユーロ、3日券 18.40ユーロ、5日券 26.80ユーロ、7日券 35.40ユーロがあり、1日に5回以上地下鉄を利用するのであれば、1回券よりもお得になります。
切符の購入方法
地下鉄駅構内にある券売機コーナー。券売機は2種類あり、細身のクレジットカード払い専用機と幅広の現金・カード払い対応機があります。
幅広の現金・カード払い対応機の方で操作してみます。最初に画面左上の国旗マークをタッチし、英語・フランス語・ドイツ語いずれかの言語を選択します。
次に切符の種類を選びます。一番上が1回券(1Viaje)、二番目が10回券(10viajes)です。
10回券の場合は、購入枚数を入力すればすぐに支払い画面へ移ります。1回券の場合は目的駅名と購入枚数を入力すれば、自動的に運賃が計算されます。支払いには現金(紙幣・小銭)とクレジットカードが使用できます。
地下鉄の乗り方
日本とは地下鉄の乗り方が少し違うので、紹介していきたいと思います。地下鉄の入口には、必ず赤と青のMetroマークが付いているので分かりやすいです。
切符を改札機に通す際は文字が書かれている面を上にし、矢印の方向に挿入します。切符を受け取り、回転バーを押して改札を通り抜けます。
大きな駅だと複数の路線が乗り入れていますので、路線番号と方面をよく確認して下さい。
ホームには、次の電車が来るまでの時間が表示される電光掲示板が設置されており便利です。
地下鉄車両の扉には、自動扉と手動扉があります。手動扉にはノブを引き上げるタイプとボタンを押すタイプの2種類があります。※閉まるときは自動です。
目的駅に到着したら、Salida サリーダ/出口と書かれた看板に従って出口へ向かいます。
改札を出る際には切符の回収はなく、改札機のバーを押して通り抜けるだけです。※まれに抜き打ちの切符確認があるので、改札を出るまでは切符を無くさないようにして下さい。万が一、切符を持っていない場合は罰金を取られます。
地下鉄の治安
マドリードの地下鉄の治安ですが、構内は明るくて落書きなどもなく、皆さんの想像以上に治安は良いと思います。個人的にはよっぽどローマの地下鉄の方が、暗くて雰囲気が悪いと感じました。ただしマドリードだけに限らずヨーロッパの大都市には、地下鉄車内や駅構内にスリがいるので注意が必要です。
日本人を含めアジア人はただでさえ目立つので、残念ながらスリに狙われやすいです。どの時間帯でも、女性・男性ともにスリに遭う可能性があります。トートバッグの使用は控える、リュックは前に抱える、荷物は置きっぱなしにしない、ズボンのポケットに財布や現金は入れないなど、海外では当たり前のことを気を付けていれば大抵の被害は防げます。
また、早朝と深夜の地下鉄利用はなるべく避けた方がいいです。実際に利用してみた感覚では、特に旅行者は朝8時以前と夜9時以降は利用しない方がいいと思います。
マドリードシティーツアー
マドリードシティーツアー(Madrid City Tour)は、市内の主要観光スポットを巡回している観光バスのことです。見晴らしの良い2階建てバスで、車内は無料でWi-Fiが使用できます。乗り降りは自由なので、観光の足にもぴったりの乗り物です。また、14言語に対応したオーディオガイドも付いており、日本語音声にも対応しています。
運行ルート
運行ルートは2つあり、マドリードの主要観光名所を巡るルート1と、サッカーのレアルマドリードのホームスタジアムであるサンティアゴ・ベルナベウ・スタジアム方面に北上するルート2があります。主に、以下のようなスポットを巡るルートになっています。
【ルート1/HISTORICAL MADRID】
プラド美術館 → アルカラ門 → コロン広場 → シベレス広場 → グランビア通り → スペイン広場 → モンクロア広場 → デボッド神殿 → 王立劇場 → スペイン王宮 → トレド門 → サン・フランシスコ・エル・グランデ教会 → アルムデナ大聖堂 → マヨール広場 → プエルダ・デル・ソル → ティッセン・ボルネミッサ美術館 → ソフィア王妃芸術センター → 王立植物園
【ルート2/ MODERN MADRID】
プラド美術館(ネプチューン広場) → シベレス広場 → コロン広場 → サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアム → ラサロ・ガルディアノ美術館 → サラマンカ広場 → ラス・ベンタス闘牛場 → レティーロ公園 → アトーチャ駅(カルロス5世の噴水) → 国立考古学博物館 → アルカラ門 → プエルダ・デル・ソル → コルテス広場
運行時間・運行間隔
夏(3/1~10/31):9:00~22:00 8~9分間隔
冬(11/1~2/28):10:00~18:00 14~15分間隔
チケット料金
【1日券】
- 大人:21ユーロ
- 子供(7~15歳):10ユーロ
- シニア(65歳以上):10ユーロ
- 家族(大人2名と子供2名):53ユーロ
- 6歳以下:無料
【2日券】
- 大人:25ユーロ
- 子供(7~15歳):13ユーロ
- シニア(65歳以上):13ユーロ
- 6歳以下:無料
チケット購入場所
- バス車内
- 街中の販売所(プラド美術館など)
- 公式サイト
- 旅行代理店(日本語サイトで、料金も現地で購入するのと同じ価格です。)
まとめ
今回はちょうど地下鉄に5回乗る予定だったので、お得な10回券を1枚購入して二人で使い回しました。1枚の回数券を複数人で使い回す方法ですが、最初の人は改札機に回数券を入れて普通に改札を通り抜ける→受け取った回数券は改札機をまたいで次の人に手渡す→次の人も同じく改札機に回数券を入れて改札を抜ける、というなんとも原始的な方法です。
日本の感覚だとなんだか悪いことをしている気分になりますが、これで何の問題もなく使い回すことができます。何人でも使い回すことができますので、複数人で旅行された場合はぜひ利用してみてくださいね!