ハノイで一番人気の観光スポットといえば、タンロン水上人形劇場です。水面を舞台にして、伝説や昔の生活を題材にした短い劇が、伝統楽器の生演奏とともに演じられます。
水上人形劇場はホアンキエム湖の近くにあるので、観光のついでに鑑賞することができて便利です。ただ、人形劇の人気は年々高まっておりチケットは売れ切れてしまうことも多いです。そこで今回は、チケットの予約方法や実際に鑑賞した様子について紹介していきます。
タンロン水上人形劇場について
緑色の建物のタンロン水上人形劇場は、ベトナム建国の父であるホー・チ・ミン元国家主席が、1956年に子供達のために建てたものです。外観はやや古さを感じますが、内部は改装されているようで思っていたよりも綺麗な劇場でした。
場所
ホアンキエム湖の北側、湖沿いにあるのでアクセスしやすい場所にあります。人形劇の上演時間は夕方~夜にかけてが多いので、心配な方は劇場近くのホテルに泊まると安心です。
上演時間
夏 16:10、17:20、18:30、20:00
冬 15:00、16:10、17:20、18:30、20:00、21:15
公演は毎日行なわれており、1回の公演時間は約50分と短いです。
※日によっては上演回数が少ない場合がありますので、現地にて確認しましょう。今回訪れた時は、15:00と一部曜日の16:10の回が休演していました。
入場料
座席は指定席になっており、1等席は10万ドン、2等席は6万ドンとお手頃な価格です。
チケットの予約方法
水上人形劇場の入口横にあるチケットオフィスにて予約をします。外国人観光客に大人気なので、当日予約だと売り切れている場合も多々あります。できれば、前日か当日の朝早い時間に予約するのがおすすめです。特に土日は人気があるので注意して下さい。現地にて予約する時間がない方は、旅行会社が扱っているオプショナルツアーを利用するのも良いでしょう。
チケット売り場は劇場の入口横にあり、営業時間は8:30~20:30です。クレジットカードは使えないので、現金での支払いになります。
座席は指定席制なので、座席番号がチケットの真ん中に手書きで書かれています。私達の場合は17:20の回を予約し、1等席のL3とL4という座席番号になりました。
水上人形劇の鑑賞レポート
水上人形劇は、約1000年に渡って受け継がれてきたベトナムの伝統芸能です。11世紀頃から農民が収穫を祝うために水辺で行っていたものが始まりと言われており、宮廷にも娯楽として広まるほど人気を博しました。
プログラム内容
一番最初は民族楽器の演奏から始まり、以下のような14話の短編が演じられます。
- 伝統的な楽器演奏
- ナレーションと人形の上奏
- タンロン祭りの太鼓上奏
- 龍踊り
- 牧童の笛
- 農村の生活風景
- 蛙釣り
- 家鴨を侵した狐の追放
- 魚釣り・漁獲
- 民謡演奏
- 鳳凰の踊り
- レ・ロイ王の還剣の伝説
- 麒麟の踊り
- 仙女の踊り
- 四霊獣の龍・鳳凰・麒麟・亀の踊り
開演直前まで会場内には入れませんが、チケット売り場の隣にはカフェがあるので、ちょっとした待ち時間に使えます。水上人形劇場の近くには、他にも数軒カフェがあります。
入場すると平日にもかかわらずほぼ満席です。欧米人や中国人観光客が多く、日本人ツアー客の方も見かけました。予約した時間が少し遅かったので、座席は会場の中央あたりでした。1等席のこの座席でも少し遠く感じたので、2等席はもっと見づらいと思います。女性劇団員のあいさつ後、伝統楽器の生演奏によって公演がスタートしました。
人形劇はベトナム語で上演されますが、動きが細かいので大まかな内容は理解できます。パンフレットに書かれているプログラム内容も合わせて観ると、より分かりやすいと思います。
コミカルな顔をした人形が、水の上を縦横無尽に動きまわります。同時に歌や楽器の生演奏も行なわれ、魚が飛び跳ねたり、喧嘩が始まったりとなかなかの盛り上がりです。
後半になるとより一層盛り上がり、人形がたくさん出てきて花火を吹いたり、龍の口から水しぶきも上がったりします。
最後は舞台の後ろで人形を操作していた劇団員の方が、水に浸かりながら挨拶に出てきてくれました。拍手喝采を浴び、これにて終了です。
まとめ
観劇するまでは子供が見るような人形劇なのかと思っていましたが、大人でも十分に満足できる内容の劇だったので、楽しんで観ることができました。すっかりハノイ名物として定着してしまったので、チケットの予約は早めに済ませてくださいね!