身近な海外旅行先であるソウルには、数多くのホテルと宿泊エリアがあります。一口にソウルと言っても実はエリアの選択肢が幅広く、ホテルを予約しようと思ってもどこに滞在すればいいのか迷ってしまいます。各エリアの特徴はそれぞれ違うので、空港アクセスや観光のしやすさ、グルメ・ショッピングの利便性を考えてどのエリアするか選びましょう。
特にソウルは短期間で旅行するケースが多いため、旅の目的に合わせて宿泊エリアを決めるのが時間を有効に使うポイントです。今回は実際に滞在した経験をもとに、ソウル観光に便利な4つのホテル宿泊エリアと立地選びのポイントについて解説していきます。
ソウル観光に便利なおすすめホテル宿泊エリア
ソウルには数多くの宿泊エリアがありますが、その中でもおすすめなのが以下の4エリア。特に①明洞エリアは、観光客が最も集まる人気エリアです。
① 明洞エリア
② 南大門・ソウル駅エリア
③ 東大門エリア
④ 鍾路・仁寺洞エリア
明洞(ミョンドン)エリア
ソウル一の繁華街である明洞は、旅行者に人気No.1の宿泊エリアです。まさにソウル観光の中心とも言える場所で、日中から夜遅くまで多くの観光客で賑わっています。
明洞エリアの最寄り駅は、南側が明洞駅、北側が乙支路入口駅。4号線を利用すれば「ソウル駅」や「東大門」、2号線だと「弘大」や「新村」へ乗り継ぎなしで行けて便利です。
明洞と言えば、ソウルの美味しい名店が集まるグルメ天国。焼肉・冷麺・ビビンバなど本場の韓国料理が楽しめるので、食い倒れ目的の方にはたまらないエリアです。
明洞グルメのもう一つのお楽しみと言えば、屋台グルメの食べ歩き。夕方頃から屋台が続々と出始め、ちょっとしたお祭り気分でB級グルメが楽しめちゃいます。
手頃な値段でつまめるので、小腹が空いたなという時にもぴったりですね。
明洞はグルメと並んで、ショッピング天国としても有名です。特に明洞のメインストリートは通称「コスメ通り」と呼ばれ、韓国コスメのショップが乱立しています。気になるショップをハシゴして、思う存分にショッピングが楽しめるのもこのエリアの魅力です。
明洞には、お馴染みのLINEフレンズストアもあります。可愛いグッズがいっぱいなので、見かけたら是非立ち寄りたいところ。
明洞中心部には「ハーモニーマート」や「LALAマート」といった、スーパーがたくさんあります。お土産を買い過ぎてしまっても、明洞に泊まっていれば荷物を置きに一旦ホテルへ戻ることができます。
明洞のランドマーク的存在なのが、ロッテ百貨店。30,000ウォン以上の買い物をすると付加価値税が即時還付されるため、たっぷりとお買い物ができます。ロッテ百貨店には免税店も併設しているので、免税ショッピングも楽しめますよ。
観光客の多く訪れる明洞には両替所がたくさんあるので、両替にも困りません。特にレートの良い両替所が集まっているのは、オリーブヤング本店からホテルスカイパークセントラル明洞にかけての通り。中でも「テバクナラ両替所」「FX KOREA」「セブンイレブン明洞店」は人気の両替所です。
もう一つレートの良い両替所が集まっているのが、明洞エリアの西側にある中国大使館前の通りです。有名なのは「大使館前両替所」というお店。
明洞で夜遅くまで遊びたいのなら、繁華街のど真ん中にあるホテルを選ぶと便利です。特に明洞のメインストリート周辺のホテルを選ぶと、女性でも安心して出掛けることができます。
明洞の繁華街にあるホテルで有名なのが、日系ホテルのソラリア西鉄ホテル明洞と相鉄フレッサイン明洞です。
空港アクセスを重視するなら、明洞駅前のホテルを選ぶと便利です。明洞駅前の大通りには空港リムジンバスの停留所があり、6001番または6015番バスに乗れば、約70~80分で仁川空港へアクセスできます。
明洞駅前の代表的なホテルは、セジョンホテル、ホテルスカイパーク明洞 III、ホテルプリンスの三軒。いずれのホテルも非常に人気が高く、日本人御用達のホテルです。
明洞で高級ホテルに泊まりたいのなら、ロッテホテルかザウェスティン朝鮮のどちらか。二軒とも乙支路入口駅のそばにあります。
南大門(ナンデムン)・ソウル駅エリア
南大門・ソウル駅エリアは、明洞エリアに隣接しているのにホテル代が安めという穴場エリアです。このエリアの最寄り駅は、地下鉄4号線の会賢駅とメインステーションのソウル駅。
ソウル駅には地下鉄1・4号線をはじめ、仁川空港まで最短45分でアクセスできる「空港鉄道A’REX」や新幹線の「高速鉄道KTX」が発着しています。
夜遅いフライトでソウルに到着したり、朝早くに帰国する場合は、空港アクセスが良いこのエリアに泊まっていると便利です。新幹線で第二の都市プサンへ移動したり、特急や在来線を利用して郊外の世界遺産「水原華城」へ行く場合にも利便性が良いエリア。
ソウル駅には、大型スーパーのロッテマートが直結しています。中心部で最も規模の大きいスーパーで、食料品から日用品まで豊富な品揃え。買い物し過ぎても、このエリアに泊まっていれば荷物を置きに一旦ホテルへ戻ることができます。
ロッテ百貨店と同じく30,000ウォン以上の買い物をすると、付加価値税が即時還付されます。店内にはコインロッカーがあるので、帰国直前にお土産を爆買いしてから空港へ向かうこともできますね。
ソウル駅から南大門市場にかけては、高架歩道の「ソウル路7017」が続いています。信号もなく歩行者専用なので歩きやすい通り。
このエリアの中心となっているのが、1万軒以上もの店が軒を連ねる南大門市場。明洞からも徒歩10分で行ける、ショッピングとグルメが楽しめる一大観光スポットです。
お土産や雑貨の店がいっぱいあるので、掘り出しものショッピングが楽しめます。
南大門市場ではグルメもお楽しみの一つで、三大グルメ通りの「カルグクス横丁」「太刀魚横丁」「うまいもん横丁」があります。
朝早くから営業している店が多いので、あえてホテルの朝食を付けずにここで朝ごはんを楽しむのもいいですね。
値段もリーズナブルですし、朝から晩まで食事に困らないのがこのエリアの魅力です。
さらに南大門市場のすぐ近くには、セブンラックカジノがあります。パスポートさえ持参すれば、海外旅行ならではのカジノ体験が気軽に楽しめちゃいます。
カジノは24時間営業しているので、このエリアに泊まっていれば安心して夜遊びができます。
セブンラックカジノには、5つ星ホテルのミレニアムソウルヒルトンが併設。ちょっと高いですが、じっくり楽しむならカジノホテルの方がいいかもしれませんね。
南大門市場のすぐそば、会賢駅前にあるのが4つ星ホテルのティーマークグランドホテル明洞。ソウル駅のすぐ近くには、リーズナブルに泊まれるホテルマヌがあります。
東大門(トンデムン)エリア
「眠らない街」と言われる東大門エリアは、ショッピング目的の方に人気のエリアです。近代的なファッションビルと昔ながらの卸売市場が集まっており、東大門一帯はソウルを代表するショッピングタウンになっています。
東大門エリアの最寄り駅は、東大門駅と東大門歴史文化公園駅。東大門歴史文化公園駅には地下鉄3路線が乗り入れているため、特に使い勝手の良い駅です。明洞やソウル駅へは、4号線を利用すれば乗り継ぎなしで行けて便利です。
東大門エリアには、手芸市場として有名な「東大門総合市場」をはじめ、靴専門の卸売市場やカバン専門の卸売市場などがあります。国内外からバイヤーが買い付けにくるほどなので、本気でショッピングしたい人にはぴったりのところ。
東大門総合市場は昼営業ですが、夜しか営業していない市場もたくさんあります。東大門エリアに泊まれば、何店もハシゴしてショッピングに集中できるのが魅力です。
東大門のメインストリートには、「DOOTA MALL」「ミリオレ」「ハローapM」といったファッションビルが並んでいます。いずれのビルも未明まで営業しているので、昼間は観光に出掛けて夜のスキマ時間に買い物というのも楽しめますね。
「THE MASK SHOP」は、韓国コスメの卸売店。人気アイテムが激安で買えるとあって、日本人観光客の間でも話題のお店です。
東大門はショッピングだけでなく、グルメも有名なエリア。東大門グルメの代表格と言えば、鶏を丸ごと一羽煮込んだ専門店が集まるタッカンマリ横丁です。
昼から夜0時頃まで営業している店が多いので、ランチタイムはもちろんのこと、ナイトショッピングの前に食べに行くのもいいかもしれません。
東大門エリアでもう一つ有名なグルメスポットと言えば、B級グルメの宝庫として知られる広蔵市場。最寄り駅は、東大門駅の一駅隣にある鍾路5街駅です。
広蔵市場は、特に夜賑わうのでディナータイムにぴったりのところ。
ユッケやレバ刺しをつまみに、韓国焼酎をクイっといくのが地元流。ちょっと酔っぱらっても、このエリアに泊まっていれば安心して帰れますね。
食事のついでに、安くて美味しいキムチを買って帰るのがおすすめです。
東大門デザインプラザ(DDP)は、東大門エリアのランドマーク。流線形のデザインが美しい、近未来的な観光名所です。昼間もキレイですが、夜はSF感が増してもっと幻想的な姿になります。ナイトショッピングのついでに是非立ち寄りたいところ。
東大門では、ショッピングエリアから近いホテルを選ぶのがポイント。ホテルの立地が良ければ、夜遅くまでショッピングしても安心して帰って来れます。特にホテルスカイパークキングスタウン東大門と相鉄ホテルズ東大門は人気のホテルです。
東大門エリアのホテルは意外と高めなので、予算を抑えたいならイビスバジェット東大門や東横インホテル東大門1、東横インホテル東大門2が好立地で人気があります。
鍾路(チョンノ)・仁寺洞(インサドン)エリア
鍾路・仁寺洞エリアは、韓国の伝統文化を感じながら散策が楽しめるエリアです。近代的なビルが溢れるソウルの中にあって、伝統家屋が多く残るノスタルジックな場所であります。
鍾路・仁寺洞エリアのメインストリートは、南北に走る仁寺洞通り。ホテル選びは仁寺洞通りが目安になるので、この通りに近いホテルを選ぶといいでしょう。最寄り駅は鐘路3街駅、安国駅、鐘閣駅のいずれか。特に鐘路3街駅は、3路線使えるので一番便利です。
ランドマーク的存在の「サムジキル」も仁寺洞通りにあります。
サムジキルは、可愛い雑貨や伝統工芸品を扱う店が集まるショッピングモール。バラマキ用のお土産というよりも、センス&質の良いお土産が手に入ります。
路地裏に入れば、チリサン(智異山)という韓定食屋があります。せっかくこのエリアに泊まるのなら、伝統の韓定食はぜひ食べておきたいところ。
体に優しい料理ばかりなので、疲れている時の晩ごはんにもぴったりです。
鍾路・仁寺洞エリアは、美しい街並みが残る三清洞エリアに隣接しているので、この辺りに泊まっていれば歩いて観光に出掛けることができます。
三清洞エリアでも特に人気なのが、ドラマや映画のロケ地として有名な北村韓屋村。民族衣装のチマチョゴリを着ていくと、とっても写真映えしますよ。
そして鐘路3街駅の北側には、益善洞韓屋村があります。ここは韓屋を改装したお洒落なショップやカフェが軒を連ねる、最近注目の観光スポット。2つの韓屋村を見比べてみるのも面白いかもしれませんね。
さらに昌徳宮などの歴史的な観光スポットに隣接しているのもこのエリアの魅力です。
世界遺産に登録されている宗廟も、時間を気にせずゆっくりと見学することができますね。
仁寺洞エリアの南側には、ソウル中心部を横断する清渓川があります。
清渓川から鐘路3街駅にかけては、下町的な雰囲気の漂うローカルエリアです。実はこの辺りは、繁華街の明洞へ歩いて行ける立地ながらもリーズナブルなホテルが集まるエリア。
代表的なホテルはホテルベニューG、その他にもホテルナフォーレやGSホテルが安くて好立地にある人気ホテルです。
仁寺洞通り周辺のホテルを選ぶならイビスアンバサダー仁寺洞、センターマークホテル、ホテルアベンツリー鍾路が人気。いずれのホテルも他のエリアに比べてリーズナブルに泊まれるのが魅力です。