世界遺産に登録されている水原華城(スウォンハソン)は、ソウルから日帰りで行ける観光スポットです。朝鮮王朝時代に建てられた城郭、韓流ドラマのロケ地としても有名な「華城行宮」など、歴史に触れられる見どころがいっぱい!ソウルから水原華城へは、電車や地下鉄、バスで簡単にアクセスできるのも魅力です。
今回は電車を利用し、ソウルから日帰りで水原へ足を運んでみました。実際に訪れて分かった水原華城の行き方、見どころの地図、おすすめの回り方を詳しく紹介していきます。
ソウルから水原華城への行き方
水原華城は、ソウル近郊の「水原市」に位置しています。ソウルから水原華城へのアクセス方法は、電車・地下鉄・バスのいずれか。電車と地下鉄の場合は、観光の起点となる「水原駅」を目指し、駅から水原華城まで市バスに乗り換えて行きます。
電車
ソウル駅から「特急セマウル号」か「在来ムグンファ号」に乗れば、水原駅に到着します。電車は一番早く行けるのがメリットです。
所要時間:約30~35分
運行時間:6:00~23:00頃
運行間隔:セマウル号・ムグンファ号ともに1時間に1~2本
料金:セマウル号4,800ウォン、ムグンファ号2,700ウォン
地下鉄
ソウル駅から地下鉄1号線に乗り、乗り換えなしで水原駅に到着します。地下鉄は交通費が一番安いのがメリットです。
所要時間:約1時間
運行時間:早朝から深夜まで数分間隔
料金:T-moneyカード 1,850ウォン、現金 1,950ウォン
バス
地下鉄2号線江南(カンナム)駅の5番出口と6番出口の間にあるバス停から3000番バスに乗ると、水原華城の最寄り「八達門」前のバス停に到着します。水原華城の近くまで一気に行けるので、乗り換えしなくていいというメリットがあります。
所要時間:約1時間20分
運行時間:5:00~23:00頃
運行間隔:約15分
料金:T-moneyカード 2,300ウォン、現金 2,650ウォン
私達はソウル駅から水原へ電車で向かいました。電車の本数はたくさんあるので、チケットの予約はしなくても大丈夫。窓口で切符を買う場合は駅員に「スウォン」と伝え、券売機で買う場合は「Suwon」を選択すればOKです。
今回は運賃の安い、在来線のムグンファ号に乗りました。
電車に揺られること30分。あっという間に水原駅へ到着しました。小さな駅だと思っていたら、ロッテデパートが隣接する大きな駅でびっくり!
水原駅の4番出口から出ます。
4番出口のすぐそばには、観光案内所があります。ここで日本語の「水原観光案内マップ」と「水原華城・華城行宮のパンフレット」をもらいました。
4番出口のすぐそばにあるバス停から11番・13番・36番・39番バスに乗り、約10分で八達門前のバス停に到着します。バスが面倒だという方は、タクシーに乗り水原華城周辺まで4,000ウォン程度で行けます。
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水原華城について
水原華城は、まるで万里の長城のような全長5.7㎞の城壁に囲まれた城郭都市です。朝鮮王朝時代に、第22代の王である正祖(チョンジョ)によって建てられました。彼は韓流ドラマ「イ・サン」の主人公としてお馴染みの人物で、華城行宮はドラマのロケ地としても有名です。城壁には数百mごとに楼閣や砲台が設置されているので、城壁沿いを一周して観光します。
水原華城には決まった出入口がなく、基本的にどこからでも入場できます。チケット売り場は城壁の周辺に点在しているので、散策途中でチケット売り場を見つけたら購入し、帰るまで無くさないようにしましょう。
入場料金
水原華城 | 統合観覧券 | |
---|---|---|
大人 | 1,000ウォン | 3,500ウォン |
学生(13~19歳) | 700ウォン | 2,000ウォン |
子供(7~12歳) | 500ウォン | 800ウォン |
・統合観覧券は、水原華城、華城行宮、水原博物館、水原華城博物館の入場が可能です。
・毎月最終水曜日(文化の日)は、無料で入場できます。
観覧時間
夏期(3~10月) 9:00~18:00
冬期(11~2月) 9:00~17:00
所要時間
水原華城の観光にかかる所要時間は、城壁を一周すると4時間程度です。私達は山の上にある「西将台」をカットしたやや短いコースで3時間ほどかかりました。ソウルとの往復時間やランチタイムも含めると、1日近くかかると考えておきましょう。
水原華城の見どころ地図
水原華城の代表的な見どころは、東西南北に配置された四大門(八達門、蒼竜門、長安門、華西門)と華城行宮です。
①八達門 ②栄洞市場 ③城壁入口 ④蒼龍門 ⑤東将台(錬武台) ⑥訪花随柳亭 ⑦華虹門 ⑧長安門 ⑨華西門 ⑩華城行宮 ⑪華城行宮うまいもん通り ⑫八達門観光案内所
水原華城の回り方
水原華城のおすすめの回り方は、八達門を起点に反時計回り(西回り)で見学するコースです。時計回りだと、最初から200mの高台を越えなければいけません。それでは私達が実際に巡った、八達門 → 蒼龍門 → 東将台(錬武台) → 華虹門 → 長安門 → 華西門 → 華城行宮の順に見どころを紹介していきます。
バスを降りるとロータリーの真ん中にドーンと建っているのが、スタート地点の八達門(南門)です。四大門の一つで、四方八方に道が開かれているという意味を持つ門です。
八達門から栄洞市場がある東方面へ向かって歩きます。
地元の人で賑わう通りを歩き、栄洞市場に突き当たったら左へ曲がります。水原と言えば「水原カルビ」が有名ですが、その水原カルビの発祥の地はこの市場だそうです。
ここが城壁の入口。裏にある階段から城壁へ上れます。
城壁沿いをひたすら進んでいきます。こんな感じでアップダウンが多いので、足元はスニーカーがおすすすめ。
可愛いデザインの水原第一教堂が見えました。
延々と続く城壁は、本当に万里の長城みたい!
しばらくすると、四大門の一つである蒼龍門(東門)が見えてきます。
ふと反対側に目をやると、フライング水原が見えました。地上70m~150mの高さから水原華城を一望できる気球で、乗り場は蒼龍門の近くにあります。大人18,000ウォン、学生17,000ウォン、子供15,000ウォンで体験できます。
蒼龍門前に広がる芝生広場を進み、横断歩道を渡ります。
世界遺産の石碑。
芝生広場には、国弓体験コーナーがあります。200年以上前に兵士が弓道の練習をしていた場所で、観光客も弓道の体験ができちゃうんです。
韓流歴史ドラマでもお馴染みの国弓。弓矢を引けばドラマの気分が味わえちゃうかも!?
料金:1回(10発)2,000ウォン
時間がない人は、水原華城を一周する観光バス「華城御車」に乗ると効率的に回れますよ。チケット売り場は、国弓体験コーナー近くの東将台(錬武台)と華城行宮にあります。
料金:大人4,000ウォン、学生2,500ウォン、子供1,500ウォン
丘を上ると、将軍の指令所だった東将台(錬武台)があります。城郭一帯を見下せるロケーションにあるので、指揮を執るには格好の場所だったということですね。
しばらく城壁沿いを進んでいきます。水原の街は意外と高層ビルが多くて驚きました。
緩やかな坂道を下って行くと、華虹門と訪花随柳亭が見えてきました。
訪花随柳亭(東北角楼)は、見張り台や指令所として使われていただけでなく、兵士の休憩所としても利用されていた東屋です。池の周りには自然がいっぱいあり、季節によって様々な景色を楽しむことができます。
訪花随柳亭に靴を脱いで上がってみると、水原の街を360度見渡すことができました。
訪花随柳亭の隣にあるのが、水原華城で一番美しいと言われる華虹門(北水門)です。水原華城を南北に流れる「水原川」に架かる水門で、石橋の上には立派な楼閣が建っています。虹のような7つのアーチ型の門があることから、華虹門と名付けられたそう。
美しい水原川。
華虹門からさらに城壁沿いを進んで行くと、四大門の一つ長安門(北門)が見えてきます。二層になった極彩色の屋根が特徴で、水原華城でも一際大きな門でした。
長安門を過ぎてから間もなくすると、最後の四大門である華西門(西門)が見えてきます。そのまま城壁沿いに進んで行けば「西将台」がありますが、ちょっとした山を登らないと行けないので今回はカットしました。
華西門から10分ほど歩くと、華城行宮に着きました。華城行宮は、王が地方へ行った際に使用した仮の宮殿です。人気ドラマ「イ・サン」や「宮廷女官チャングムの誓い」など、数多くの韓流ドラマのロケ地になったことでも知られています。
メインエントランス横のチケット売り場。入場料は大人1,500ウォン、学生1,000ウォン、子供700ウォンです。
微動だにしない門番が立っていました。
華城行宮の正殿である奉寿堂。
内部では当時の様子が再現されていました。
華城行宮を後にし、目の前にある「華城行宮うまいもん通り」を歩いて行きます。飲食店が軒を連ねるストリートで、人通りが多かったですね。
しばらく歩いて行くと、八達門観光案内所と西将台へ向かう坂道が見えました。
スタート地点の八達門へ戻ってきました。帰りも同じく八達門前からバスに乗り、水原駅へ戻ります。水原華城は思っていたよりも見応えのあるスポットだったので、時間があればショートトリップに出掛けてみてはいかがでしょうか!
水原華城のオプショナルツアー
自力で水原華城に行ってみたいけど、ちょっと不安だなという方はオプショナルツアーに参加するのも手です。KKdayのオプショナルツアーは、「半日ツアー」と「1日ツアー」が選べるので時間がない人にもぴったりです。ライトアップが見たい人は「ナイトツアー」に参加するといいでしょう。ツアー料金は、半日ツアーで約5,000円、ナイトツアーで約6,000円です。日本語で予約できるうえに、現地では日本語ガイドが案内してくれるのがポイント。集合場所は、明洞のロッテホテルなので分かりやすいのも◎。