ブリュッセルには南駅、中央駅、北駅の3つの主要鉄道駅があり、中でも観光客がよく利用するのが南駅と中央駅になります。ブリュッセル南駅はユーロスターやタリスなどの国際列車が発着するターミナル駅で、ブリュッセル中央駅は世界遺産グランプラスの近くにある観光・交通の拠点となる駅です。
どちらの駅も分かりやすい構造をしており、施設・サービスが充実していて使い勝手が良かったです。今回は実際に訪れて分かった、ブリュッセル南駅とブリュッセル中央駅の構内図・コインロッカー・両替所・ショップ・スーパー・周辺ホテルなどについて詳しく紹介します。
ブリュッセル南駅について
ブリュッセルの主要3駅は、以下のような位置関係にあります。南駅・中央駅・北駅のいずれからも市内と空港を結ぶ「エアポート・シティエクスプレス」、ブルージュやアントワープなどの地方都市を結ぶ特急電車「インターシティ」が発着しています。
ブリュッセルの街は世界遺産グランプラスを中心に広がっており、色で囲んだ部分が中心部となっています。ブリュッセル南駅と中心部は少し離れていますが、鉄道やメトロで移動できるためアクセスは良いです。
ブリュッセル南駅は、ユーロスター、タリス、TGV、ICEなどの国際列車が発着するターミナル駅です。ヨーロッパの他の国から鉄道で入国する場合は、ほとんどが南駅に到着するので覚えておきましょう。フランス語とオランダ語が公用語であるベルギーでは駅名が2つあり、南駅の名前も「Bruxelles Midi」と「Bruxelles Zuid」の2か国語で表記されています。
南駅はメインフロアとなる地上階と、メトロ・プレメトロの乗り場がある地下階に分かれています。地上階はL字型の構造をしており、プラットホームは1番~22番まであります。
詳しくは、こちらの駅構内図を参照して下さい。
タリス(THALYS)は、ブリュッセルとパリ・アムステルダム・ドルトムントなど4か国を結ぶ国際特急列車です。タリスの窓口は、こちらの赤いカウンターが目印。TGVやICEなど他の国際列車と共に、3~6番ホームのいずれから出発・到着します。
ユーロスター(EUROSTAR)は、ブリュッセルとロンドンを結ぶ国際特急列車です。乗車前には飛行機と同じように、出入国審査や手荷物検査があります。そのため、ユーロスターの乗り場は駅構内で独立しており、1番・2番の専用ホームから出発・到着します。
駅構内にはコインロッカーが設置されており、サイズによって料金は異なります。料金は小サイズが4.5ユーロ、中サイズが5ユーロ、大サイズが5.5ユーロ。最大24時間預けられます。
コインロッカーのすぐ近くには、有人の荷物預かり所もあります。料金は荷物の大きさにかかわらず1個につき8ユーロ、24時間営業です。
両替所は「Travelex」と「WESTERN UNION」が2軒隣り合って営業していました。すぐ隣にはATMも設置されているので、キャッシングも可能です。
両替所の近くには、スーパーのカルフールエクスプレスがあります。コンビニのようなミニスーパーではありますが、南駅の周辺にはお店が少ないので何かと重宝します。営業時間は月曜~土曜6:30~21:00、日祝7:30~21:00。
南駅のメインコンコースにはショップや飲食店がたくさん並んでおり、買い物や食事する場所には困りません。ベルギーでは珍しいフードコートまでありました。
街中でお土産を買う時間がなかった場合は、南駅でも購入できるので忙しい旅行者にはありがたい限りです。こちらの「Brussels Confishop」は、雑貨系のお土産を扱うショップ。
ベルギー名物であるチョコレートの専門店「The Belgian Chocolate House」もあります。ゴディバ、ノイハウス、レオニダス、コルネなど、人気ブランドのチョコレートをまとめて購入できるのでとっても便利ですよ。
駅にはカフェがいくつかありますが、中でもベルギー生まれのオーガニックカフェ「エクスキ/EXKi」はおすすめです。新鮮なサラダや焼き立てのパンなどが手頃な価格で楽しめ、移動前にサクッと食事ができます。営業時間は月曜~金曜6:00~20:00、土日7:30~20:00。
南駅周辺のホテル
ベルギーに限らずヨーロッパの鉄道駅は治安が悪いので、大きな荷物を抱えた旅行者は注意して行動する必要があります。南駅にもスリや置き引きがウヨウヨしており、私達も実際に犯人が警察に連行されるシーンを目撃してしまったほどです。特に深夜・早朝に南駅を利用される方は、駅前のホテルに泊まるのが安心です。中でもプルマン ブリュッセル センターミディは南駅に直結しており、1番ホームの近くに出入口があります。
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プルマンホテルの他に、南駅の目の前にはパークイン バイ ラディソン ブリュッセル ミディとイビス ブリュッセル サントル ガール ミディもあります。駅前通りを渡ればすぐにホテルがあるので、こちらも安心して滞在できそうですね。
南駅から中央駅へ
ブリュッセル南駅からブリュッセル中央駅へ移動する場合は、普通電車を利用するのが便利です。南駅から中央駅行きの電車は、朝早くから夜遅くまで頻発しています。運賃は2.30ユーロ、わずか1駅なので3分ほどで中央駅に到着します。
ユーロスターのチケットを持っている場合は、南駅~中央駅間の電車は無料で乗車できます。私達はユーロスターでロンドンからブリュッセルに入国したのですが、駅係員に確認すると、切符を購入せずそのまま普通電車に乗り換えて良いとのことでした。
電車の時刻とホーム番号は、ベルギー国鉄公式サイトから確認できます。どの電車に乗ったらいいか分からない場合は、インフォメーションで聞くと良いでしょう。
南駅からグランプラスへ
ブリュッセル南駅から中心部のグランプラスへ移動する場合は、プレメトロ(地下を走るトラム)を利用するのが便利です。プレメトロの乗り場は駅の地下階にあります。3号線か4号線に乗り、ブリュッセル証券取引所前のブルス駅で下車し、グランプラスまで徒歩3分ほどです。
ブリュッセル中央駅について
ブリュッセル中央駅は、観光の中心地である世界遺産グランプラスの近くにある駅です。周囲には観光スポットをはじめ、ホテル、レストラン、様々なショップが集まり、観光・交通の拠点となる駅です。中央駅も南駅と同じく「Bruxelles Central」と「Brussel Centraal」の2か国語で表記されています。
中央駅はメインフロアの地上階、ショップ街の地下1階、プラットホームがある地下2階の計3フロアで構成されています。
正面入口から入ると、チケット売り場(窓口)と大きな電光掲示板があります。人気観光地のブルージュやアントワープへ行く電車をはじめ、国際列車のチケットもここで購入できます。窓口は混雑しているので、余裕を持って駅へ行くと良いでしょう。
駅構内には券売機がたくさん設置されていました。注意してもらいたいのが、券売機は小銭かクレジットカードでしか支払いできない機械が多いことです。私達が確認した限りでは、中央駅の券売機では紙幣が使えませんでした…。心配であれば、ベルギー国鉄公式サイト(英語)またはレイルヨーロッパ公式サイト(日本語)で予約していくと良いでしょう。
何か困ったことがあれば、トラベルインフォセンターで聞くと良いでしょう。
中央駅にはメトロ(地下鉄)の1号線と5号線が乗り入れており、この地下通路を歩いて行くとホームがあります。
ブリュッセル南駅ほどではありませんが、地下1階にはショップや飲食店が入っています。スーパーのカルフールエクスプレスもあり、営業時間は月曜~金曜7:00~20:00、土日7:00~19:00です。
地下1階にはコインロッカーも設置されています。料金は南駅と同じで、小サイズが4.5ユーロ、中サイズが5ユーロ、大サイズが5.5ユーロ。最大24時間預けられます。
中央駅周辺のホテル
ブリュッセルは石畳の街なので、ホテルまでスーツケースを持って移動するのは大変です。私達が最初に泊まったホテルは、駅から思っていたよりも距離があり移動には苦労しました…。その点、駅前にあるヒルトン ブリュッセル グランプラスは歩かなくていい最高の立地にあるので、旅行者に人気なのも頷けます。
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私達が2軒目に泊まった5つ星ホテルウォーウィック ブリュッセルは、中央駅から徒歩3分だったので移動も楽々でした。また、ノボテル ブリュッセル オフ グランプラスも駅近で人気のホテル。ブリュッセルでは、なるべく駅から徒歩5分以内のホテルに泊まるのがポイントです。