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ベルリン博物館島の1日観光!ペルガモン博物館をはじめ5つの博物館を巡りました

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ドイツ
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ベルリン観光のハイライトとも言えるスポットが、世界遺産の博物館島(ムゼウムスインゼル)です。その名の通り、シュプレー川の中州に浮かぶ島に「ペルガモン博物館」「新博物館」「旧ナショナルギャラリー」「旧博物館」「ボーデ博物館」の5つの博物館・美術館が集結しています。発掘品や美術品などドイツ屈指の至宝が収められており、1日では見学しきれないほどのスケールを誇ります。

今回は実際に1日共通券を購入して、丸1日がかりで博物館島を見学してきました。混雑を避けるなら、一番人気のペルガモン博物館から順に巡るのがおすすめです。博物館島の入場レポートや見どころをはじめ、アクセス、開館時間、入場料、お得な入場チケットについて詳しく紹介していきます。

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博物館島(ムゼウムスインゼル)について

博物館島(ムゼウムスインゼル/Museumsinsel)は、世界文化遺産にも登録されるベルリン屈指の観光スポットです。以下の5つの博物館と美術館で構成されています。

①ペルガモン博物館(Pergamonmuseum)
②新博物館(Neues Museum)
③旧ナショナルギャラリー(Alte Nationalgalerie)
④旧博物館(Altes Museum)
⑤ボーデ博物館(Bode Museum)

アクセス

博物館島はハッケシャー・マルクト駅とフリードリヒシュトラーセ駅の中間に位置しているので2駅とも利用できますが、ハッケシャー・マルクト駅から行く方が便利です。

①ハッケシャー・マルクト駅(Sバーンの5号線・7号線・75号線)から徒歩10分

②フリードリヒシュトラーセ駅(Sバーンの1号線・2号線・25号線・5号線・7号線・75号線とUバーンの6号線)から徒歩10分

開館時間

  • ペルガモン博物館 10:00~18:00(木曜10:00~20:00)
  • 新博物館 10:00~18:00(木曜10:00~20:00)
  • 旧ナショナルギャラリー 10:00~18:00(木曜10:00~20:00)
  • 旧博物館 10:00~18:00(木曜10:00~20:00)
  • ボーデ博物館 10:00~18:00(木曜10:00~20:00)

※1/1は全館12:00~18:00まで。

休館日

  • ペルガモン博物館 12/24、12/31
  • 新博物館 12/24、12/31
  • 旧ナショナルギャラリー 毎週月曜、12/24、12/31
  • 旧博物館 毎週月曜、12/24、12/31
  • ボーデ博物館 毎週月曜、12/24、12/31

入場料

  大人 学生(18歳以上)
ペルガモン博物館 19ユーロ 9.5ユーロ
新博物館 12ユーロ 6ユーロ
旧ナショナルギャラリー 10ユーロ 5ユーロ
旧博物館 10ユーロ 5ユーロ
ボーデ博物館 10ユーロ 5ユーロ

※子供(18歳以下)は、全館入場無料です。

所要時間

博物館島は非常にスケールの大きな博物館なので、丁寧に見学すると1館あたり2~3時間かかります。1日で5館全てを見学したい場合は、かなりの駆け足になります。ペルガモン博物館と新博物館で半日+残りの3館はさらりと見学して半日、といったところでしょうか。遺跡や美術好きであれば、5館で2~3日間は欲しいところ。特にペルガモン博物館と新博物館は見どころたっぷりなので、スケジュールは余裕を持って立てましょう。

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お得な入場チケット

博物館島で複数の博物館・美術館を訪れるなら、単体の入場チケットを買うよりもお得なチケットがいくつかあります。

博物館島1日共通券

博物館島で同日に2館以上見学する場合は、博物館島1日共通券がお得です。現地のチケット売り場かオンラインでの購入が可能で、どちらで購入しても料金は18ユーロです。ただし一番人気のペルガモン博物館は、繁忙期になるとチケット売り場に行列ができることもあります。オンライン購入の場合は、博物館島の公式サイトから予約できます。

  博物館島公式サイト(英語)

ベルリンミュージアムパス

ベルリンミュージアムパスは、博物館島を含むベルリン市内の30以上の博物館・美術館に無料で入場できるお得なチケットです。有効期限は最初に使用した時から3日間、料金は29ユーロです。ベルリンミュージアムパスは博物館島公式サイト(英語)または、チケット販売サイトのゲットユアガイド(日本語)から予約できます。どちらのサイトから予約した場合でも料金は同じです。テーゲル空港やベルリン中央駅の観光案内所で、バウチャーを本チケットに引き換えてから博物館島を訪れましょう。

  博物館島公式サイト(英語)
  ゲットユアガイド公式サイト(日本語)

ベルリンウェルカムカード博物館島

ベルリンウェルカムカード博物館島は、博物館島に無料で入場できるうえ、ベルリンの公共交通機関に乗り放題のお得なチケットです。有効期限は72時間で、電車(Sバーン)、地下鉄(Uバーン)、トラム、バスが乗り放題になります。料金は利用区間によって異なり、ベルリン市内(AB区間)は51ユーロ、ベルリン市内+ポツダム含む郊外(ABC区間)は55ユーロです。ベルリンウェルカムカード公式サイト(英語)またはゲットユアガイド(日本語)から予約でき、どちらのサイトから予約しても料金は同じです。

  ベルリンウェルカムカード公式サイト(英語)
  ゲットユアガイド公式サイト(日本語)

博物館島のペルガモン博物館の入場レポート

それでは博物館島で一番人気のペルガモン博物館から順に、入場した様子をレポートしていきたいと思います。私達はペルガモン博物館と旧ナショナルギャラリーの間にある、こちらのチケットブースで博物館島1日共通券を購入してから入場しました。

ペルガモン博物館では現在工事が行われているため、入口が以前の場所と変わっています。本来は西側のシュプレー川沿いにある橋から入場していたのですが、現在は南側の新博物館と旧ナショナルギャラリーがある広場側から入場するようになっています。

本来の入口ではないため、エントランスは裏口的な雰囲気が漂っています。

館内には荷物の持ち込みができないので、コインロッカーに預けます。ロッカー使用には1ユーロコインが必要なので、あらかじめ用意しておくといいでしょう。使用後にコインは戻ってきますよ。

チケット売り場とオーディオガイド貸し出しカウンター。オーディオガイドの料金は入場料に含まれており、日本語にも対応しています。聞き取りやすい日本語解説でしたので、ぜひ借りてみて下さいね。

チケット売り場のそばには、博物館の関連書籍やグッズを扱うお土産ショップもあります。館内は0階、1階、2階の3フロア構成です。それではエントランスがある0階から1階に上がって、古代西アジアの展示室から順に見学していきます。

イシュタル門

1階に上がると最初に目に飛び込んでくるのが、鮮やかな青色が美しいイシュタル門です。巨大なスケールで復元されているので、その大きさに驚かれるかと思います。

イシュタル門は、新バビロニア王国の首都バビロンの入口に存在していた門です。建国者ナボポラッサル王の息子であるネブカドネザル王が、主神マルドゥクのために建てたもの。門の名前の由来となった「イシュタル」とは愛と戦の女神で、アダドとマルドゥクと共にバビロンを見張っていました。門は青い釉薬をかけた釉薬レンガで覆われており、神々の象徴動物が描かれています。

マルドゥク神の霊獣であるムシュフシュは、胴体が鱗に覆われ、ヘビの頭、ライオンの前足、鷲の爪、サソリの針を持っているドラゴンのような怪物です。右は天候神アダドの随獣である牡牛。どちらも浮き彫りによる装飾がなされています。

イシュタル門の両側にあるのは、王の間の外壁ファサードです。長さは56mあり、イシュタル門と同じ技法で作られています。左側のファサードは修復中だったため、古代メソポタミア地方の地図が展示されていました。

ファサードの下部には、イシュタルの霊獣であるライオンの浮き彫りが施されています。

イシュタル門から続くこの通りは「行列通り」と言います。当時、イシュタル門へ到達する前に歩いていたのがこちらの行列通りでした。通りの両壁には、ファサードと同じ浮き彫りのライオンが描かれています。

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ミレトスの市場門

イシュタル門をくぐると、これもまた巨大な「ミレトスの市場門」が復元展示されています。ミレトスとは、現在のトルコのイズミルの南あたりにあったギリシア人の植民都市です。

ミレトスの市場門は129年に造られた大理石製の門で、高さ17m、幅29m、重さは1600トンあります。ヘレニズムの伝統を受け継ぐギリシャ様式の円柱と、ローマ皇帝時代のアーチが特徴的。これだけ豪華な門が宮殿や神殿の入口ではなく、ミレトスの南市場に設置されていたというから驚きです。

ミレトスの市場門の向かい側には、大きな列柱廊(バルコニー)があります。115~130年頃に造られたもので、ペルガモン神殿の囲いになっていました。欄干には「トラヤヌスとハドリアヌスの頭部像」が飾られています。

右はローマ皇帝トラヤヌス、左はトラヤヌスの後継者ハドリアヌスです。ペルガモンはこの二人によって統治され、新しい時代を迎えました。

市場門とバルコニーの間には、2世紀頃の「ミレトスのモザイク床」が展示されています。ローマ様式のモザイク画で、4~15㎜のガラスと天然石で造られています。ギリシア神話の吟遊詩人「オルペウス」の物語が描かれています。ローマ時代の食堂の床に描かれていたと言いますから、贅沢すぎですよね。

古代西アジアの展示物

次は、北シリア、小アジア、メソポタミア北部の出土品を展示する部屋にやってきました。

左:「サムアルのエサルハドンの勝者の石柱」アッシリアのエサルハドン王がBC671年に、エジプトを征服した記念碑です。征服された右下の人物は、わざと小さく描かれています。
右:エサルハドン王の肖像。

入口の両側にある大きなライオン像は、紀元前10~8世紀の「サムアルの城門の再現」です。サムアルとはアラム人の都市国家。ライオン像と壁の基壇部を覆うレリーフは、復元ではなく実物だというから驚きです。レリーフには天候神ハダドをはじめとした神々や戦士、動物、想像上の動物などが描かれています。

左:「猛禽類の巨大記念像」紀元前10~9世紀に造られた、玄武岩の彫刻です。宮殿の前庭に置かれていたもの。
右:「天候神ハダドの巨大像」足元には碑文が書かれており、刻まれている文字はなんと初期のローマ字です。

神々を祀るヒッタイトの神殿にあった「ヤズルカヤの岩石レリーフ」です。ヒッタイトの首都ハットゥシャ(現在のトルコ)で見つかったもの。

様々な場面の王が描かれている「ニムルドの宮殿レリーフ」です。王の特権だったライオン狩りをするシーンなどが描かれ、くさび形文字も刻まれています。

イシュタル神殿の基礎の部分に埋められていた「アッシュルの建国碑文」です。石灰岩のかたまりと横の鉛の板に、隙間なくびっしりと碑文が書かれていますね。

壁面に展示されている「アッシリアのレリーフ」は、宮殿を飾っていたもの。有翼鷲頭聖霊像(鷲頭の人間)と、翼を持った人間が描かれています。

鮮やかな赤色を基調としたこの展示室は、「アッシリア宮殿の部屋の復元」です。発掘された基礎壁と建物の碑文をもとに、原寸大で再現したもの。杉材の梁を使用した、金箔の格間天井です。幾何学的な浮き彫りの装飾など、内装も忠実に再現されています。

アッシリアの王アッシュールナツィルパルの宮殿を見張っていた「門番ラマッス像」です。紀元前9世紀に造られたもので、ロンドンの大英博物館に本物が展示されています。大きな翼が生えたライオンの胴体と人間の頭を持ち、神の角の王冠をかぶった人面有翼雄牛像です。

アッシリアの王センナケリブから奉納された「センナケリブの水槽」です。紀元前7世紀に造られた玄武岩の水槽で、清めの儀式で使われたもの。水が四方八方に流れ、角のある王冠をかぶった神々が持つ器からは水がほとばしっています。

アッシリアの王センナケリブ時代の「盾持ちと音楽隊の宮殿レリーフ」です。ニネベの宮殿で見つかり、隣接するイシュタル神殿の側壁を飾っていたもの。

以上で1階の見学は終えたので、2階のイスラム芸術の展示室へ向かいたいと思います。

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アレッポの部屋

アレッポの部屋は、裕福なシリア商人宅の応接間にあった化粧張りの壁です。長さ35m、高さ2.5m、14枚の木製扉以外の約95㎡部分に、びっしりと絵が描かれています。赤色が基調になっており、中央の壁には旧約聖書と新約聖書の場面が描かれています。1601年に造られたもので、オスマン帝国の壁様式としては現存する最古のもの。

その他にもオスマントルコ時代の絨毯など、イスラム関連の展示が多くなされており、1階とはまた違った雰囲気が漂っていますね。

ムシャッタ神殿

ムシャッタ神殿は、初代イスラム王朝のウマイヤ朝時代に造られた砂漠の宮殿です。ムシャッタは、ヨルダンのアンマンから南に25㎞離れた場所。宮殿は約1300年前に、カリフのアルリワード2世の命で建てられはじめました。しかし、アルリワード2世は暗殺されてしまったため未完成に終わり、5年後の地震によって上部も崩壊してしまいました。ローマのカストラを真似て造られたそうで、塔は25基設置される予定でした。

神殿のファサードには唐草のレリーフなど、細やかで美しい模様が彫り込まれています。

ここからは、イシュタル門の行列通りを見下ろすことができますよ。

イスラム芸術の展示物

イランと中央アジアの「タイル壁」です。動物や幾何学模様、飾り文字、唐草模様、組紐模様などが描かれています。釉薬がかけられたタイルから切り出され、モザイクとして組み立てられました。鮮やかなブルーと水色に、金色がアクセントなっていてとても美しいですね。

左:「コンヤのミフラーブ」ルーム・セルジューク朝時代の首都コンヤ(現在のトルコ)にあった、モスクの礼拝堂内部に設置されていたミフラーブです。
右:「カシャーンのメイダンモスクのミフラーブ」ミフラーブとは、メッカ(キブラ)の方向を示す設備のことです。

ペルガモン博物館の改修工事について

ペルガモン博物館は2014年より大規模な改修工事が行われています。現在は建物北側の工事が行われており、大きな見どころである「ペルガモンの大祭壇」を見学することができません。北側の工事完了予定は2019年ですが、その後は2025年まで南側の工事が予定されています。人気のイシュタル門は南側にあるので、今のうちに見学しておいた方がいいかもしれません。

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