オランダのデンハーグはロイヤルシティと呼ばれ、落ち着いた雰囲気が魅力の街です。フェルメールやレンブラントの名作が揃う「マウリッツハイス美術館」や政府機関が集まるビネンホフといった見どころがあります。首都のアムステルダムからデンハーグへは特急電車で1時間もかからずにアクセスできるため、気軽に観光へ出掛けられます。
今回は実際にアムステルダムのスキポール空港からデンハーグを訪れ、半日で観光を満喫してきました。アムステルダムからデンハーグへの行き方と、デンハーグ中央駅を起点としたおすすめの半日観光モデルコースを紹介していきます。
アムステルダムからデンハーグへ電車での行き方
アムステルダムからデンハーグへは、IC(InterCity)という特急列車を利用して行くのが一番便利です。市内交通の要所であるアムステルダム中央駅から観光スポットが集まるデンハーグ中央駅までは、乗り継ぎなしで行くことができます。
デンハーグへは、アムステルダムの玄関口であるスキポール空港からICに乗って行くこともできます。アムステルダム中央駅からデンハーグへ行くよりも、スキポール空港から行った方が近くて運賃も安いです。
所要時間:約30分
運行間隔:30分に1本
料金:片道8.5ユーロ(2等席)、14.3ユーロ(1等席)
今回私達はスキポール空港に隣接するシチズンM スキポールエアポートホテルに宿泊していたので、スキポール空港からデンハーグへ向かいました。まずは電光掲示板でデンハーグ行きの電車を確認し、鉄道の往復チケットを購入します。
ホームへ下りる前には、必ずチケットを検札機にタッチします。往復券や24時間券を購入した場合は、デンハーグ中央駅で下車した際にもタッチしましょう。この検札を忘れると罰金が取られるうえに、復路の電車に乗れなくなってしまうで気を付けて下さいね!
今回乗車する8時27分発のデンハーグ中央駅行きのインターシティは、2番ホームから出発とのこと。こちらのエスカレーターでプラットホームへ下ります。
各ホームには電光掲示板が設置されているので、行き先が「Den Haag Centraal」と表示されているか改めて確認しましょう。さすが空港駅なだけあって、警備がしっかりしており安心して利用できる駅でした。
デンハーグ行きの電車は2階建ての大きな車輌で、座席は全席自由席です。私達は2等車に乗りましたが、車内は清潔感があり、1等車でなくても十分に快適でしたよ。
車窓にはのどかな田園地帯や風車の景色が広がり、ボーっと眺めていると30分ほどでデンハーグに到着します。デンハーグ中央駅は終点なので、乗り過ごす心配もありません。
途中ライデン中央駅に停車しただけで、あっという間にデンハーグ中央駅へ到着しました。
デンハーグ中央駅は新しく出来たばかりの駅で、想像していたよりも大きい駅でした。天井は網状のモダンなデザインになっており、構内はユニークなモンドリアン柄で彩られています。
三原色と直線で構成されたモンドリアン柄。デンハーグの市立博物館にはモンドリアン作品が世界一コレクションされているため、この模様が用いられたのでしょう。せっかくですから、駅の素敵なデザインにも注目してみて下さいね。
駅構内にはコインロッカーが設置されているほか、小型スーパーの「Albert Heijn to go」も入っており、軽食や飲み物などちょっとした買い物にも便利です。
デンハーグ観光モデルコースの地図
今回紹介するモデルコースは、実際に半日で巡ったものになります。デンハーグ中央駅を起点として、マウリッツハイス美術館の周辺を巡るルートです。国際司法裁判所(平和宮)もデンハーグの人気スポットですが、中心部から離れているため割愛しました。
①マウリッツハイス美術館 ②ビネンホフ(国会議事堂) ③ホフ池 ④ハーグ歴史博物館 ⑤エッシャーパレス博物館
デンハーグ半日観光モデルコース
それでは、デンハーグ中央駅から観光をスタートします。構内だけでなく、外観もスタイリッシュでカッコいい駅舎ですね。
まずは駅前通りを北に進んで行くと、角にコンビニのスパーがあるのでここを左折します。
すると、小さな川が見えてくるので橋を渡ります。
レストランやカフェ、ショップがたくさん並ぶ通りをしばらく歩いて行きます。
すると、オレンジ公ウィリアム1世の像が立つ広場が見えてくるので右折します。
広場の横を歩いて行くと、駅から10分ほどでマウリッツハイス美術館に到着しました。ここはデンハーグ観光のメインとなるスポットで、17世紀オランダ絵画の名作が揃う必見の美術館です。国宝級絵画とも言われるフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」をはじめ、レンブラントの代表作などが展示されています。
本館のすぐ隣に建つ新館には、「Brasserie Mauritshuis」というミュージアムカフェが併設されています。このカフェは美術館に入場しなくても利用することができ、営業時間は9:30~18:30(月曜は12:30~、木曜は~20:30)まで。サンドイッチ8€、ケーキ4€、コーヒー2.6€、ビール3€~など、お手頃価格となっていましたよ。
美術館の横にある門から、ビネンホフ(国会議事堂)へと足を踏み入れます。ビネンホフは、国会議事堂や総理府といった政府関連の機関が集まった建物です。内部はガイドツアーでのみ見学可能ですが、敷地内の出入りは自由となっています。
2つの門をくぐって先へ進むと、広場のような場所に出ました。ここは国王関連の重要な儀式が行われる場所です。
広場に面して建っているのは「騎士の館」と呼ばれる国会議事堂。オランダの行政都市であるデンハーグには、政府機関や各国大使館、国王の宮殿などが集結しています。この街に静かで落ち着いた雰囲気が漂っているのは、こういった理由からなのでしょうね。
ビネンホフの北側にはホフ池があり、ここから眺める景色は絶好の撮影スポットになっていました。池の周りには美しい花が咲き誇り、池ではカモの親子がスイスイと泳いでいます。
ホフ池をぐるっと一周してみます。
この日はお天気にも恵まれ、緑いっぱいの中を散策するのはとても気持ちが良かったです。
池を一周すると、角にハーグ歴史博物館がありました。中世から現代に至るまでのデンハーグの歴史を知ることができる博物館です。第二次世界大戦のドイツ軍侵攻やユダヤ人迫害の様子なども展示されています。
開館時間:10:00~17:00(土日12:00~17:00)、月曜定休
入場料:10ユーロ
ハーグ歴史博物館の前にある通りから、緑に囲まれた広場を100mほど進みます。
すると、重厚な外観のエッシャーパレス博物館があります。ここは、教科書で一度は目にしたことがある「エッシャーのだまし絵」が多数展示される博物館です。彼の作品を見ていると無意識のうちに錯覚にとらわれて、不思議な感覚に陥りますよね。日本でも人気のエッシャー作品のほか、目の錯覚を体験できるアトラクションも用意されています。
開館時間:11:00~17:00、月曜定休
入場料:9.5ユーロ
まとめ
アムステルダムから日帰りで行けるデンハーグは「ロイヤルシティ」と呼ばれるだけあって、ゆったりとした雰囲気が漂う街でした。同じく日帰りで行けるザーンセスカンス風車村は、オランダらしい風車が並ぶ景色を見ることができておすすめです。アムステルダムを訪れたら、是非デンハーグとザーンセスカンスにも足を運んでみてはいかがでしょうか。