ベルギー第2の都市であるアントワープは、巨匠ルーベンスゆかりの地であり、名作「フランダースの犬」の舞台となった街です。首都のブリュッセルからアントワープへは、特急電車のICに乗って40分ほどでアクセスできます。今回私達は、ブリュッセル中央駅から電車に乗ってアントワープを日帰り観光してきました。ブリュッセルからアントワープへの行き方、料金・時間、チケットの買い方、電車移動レポートなど実際に訪れて分かった情報を紹介します。
ブリュッセルからアントワープの行き方(電車)
ブリュッセルからアントワープへは、特急電車のインターシティ(IC)で行くことができます。ブリュッセルには主要な鉄道駅が3つあり、北駅(Bruxelles Nord)、中央駅(Bruxelles Central)、南駅(Bruxelles Midi)のどこからでもアントワープへ行けます。ブリュッセル北駅 → 中央駅 → 南駅の順に停車する直通電車のため、乗り換えはありません。
所要時間
約40~50分
料金
片道料金 | 1等席 | 2等席 |
---|---|---|
大人 | 10.50ユーロ | 7.50ユーロ |
シニア(65歳以上) | ー | 7.20ユーロ |
学生(12~25歳) | ー | 6.60ユーロ |
子供(11歳以下) | 無料 | 無料 |
※ブリュッセル北駅、中央駅、南駅のどこから乗っても料金は同じです。
運行時間
ブリュッセル中央駅発 → アントワープ駅行きの場合
・平日 4:54~23:31
・土日 5:33~23:32
運行間隔
ラッシュ時は約10分、それ以外は20~30分おき(1時間に3~4本)
※最新の時刻表は、ベルギー国鉄公式サイトをご覧下さい。
チケット(切符)の買い方
電車のチケットは、①駅の自動券売機、②駅の窓口、③ベルギー国鉄公式サイトからオンライン予約(英語)、④レイルヨーロッパ公式サイトからオンライン予約(日本語)での購入が可能です。
駅の自動券売機で購入する
各駅には自動券売機がたくさん設置されているので、切符は券売機で購入するのが手っ取り早いです。ただしベルギー国鉄の券売機は、小銭かクレジットカードでしか支払いできない機械が多いです。私達が確認した限りでは、ブリュッセル中央駅の券売機に関しては紙幣が使えませんでした。そのため、小銭やカードを事前に用意していく必要があります。切符の種類、目的地(Antwerpen-Centraal)、1等車/2等車、片道/往復などを選択して購入します。
駅の窓口で購入する
小銭やカードを準備していくのを忘れてしまった場合は、各駅の窓口でも切符が購入できます。ただし窓口は混んでいることが多いので、時間に余裕を持って行く必要があります。
ベルギー国鉄公式サイトで予約する(英語)
電車のチケット(切符)は、ベルギー国鉄公式サイトから事前にネット予約することもできます。予約完了後に送られてくるPDFファイルは、そのまま乗車チケットとして利用できるのがポイントです。手数料はかかりませんが、英語で予約を進めていく必要があります。
レイルヨーロッパ公式サイトで予約する(日本語)
電車のチケットは、チケット販売サイトのレイルヨーロッパから予約することもできます。手数料は加算されますが、日本語で予約できるのがメリットです。
ブリュッセルからアントワープへの電車移動レポート
ブリュッセル中央駅から出発
私達は宿泊していたウォーウィックブリュッセルから、ブリュッセル中央駅へ向かいました。アントワープやブルージュ方面へ足を延ばす場合は、ヒルトンやノボテルなどブリュッセル中央駅周辺のホテルに泊まるのが便利です。
ブリュッセル中央駅の正面入口から入ると、すぐに窓口と電光掲示板があります。すでに窓口には行列が出来ていたので、切符は券売機で購入しました。以前に駅でクレジットカードを利用した際には二重請求されたので心配でしたが、今回は問題ありませんでした。
ブリュッセル中央駅は、地上階、地下1階、地下2階の計3フロアあります。チケットを購入したら、電光掲示板で電車のホーム番号を確認し、階段を下ります。
地下1階にはカフェやコンビニなどがありました。日本と違って改札口はないので、そのままプラットホームがある地下2階へ下ります。検札は電車内で行われるため、駅員が来たらチケットを提示すればOKです。
アントワープ行きの電車に乗る
私達は、5番プラットホームから9:24発のアントワープ中央駅行きのICに乗車しました。各ホームの電光掲示板には行き先が表示されているので、間違いないかもう一度確認しましょう。フランス語なので分かりにくいですが、「Anvers-Central」と表記されていれば合っています。
電車は2階建ての大きな車両で、座席は全席自由席です。私達は2等車に乗りましたが、車内は清潔感があり、1等車でなくても十分に快適でした。
アントワープ中央駅(Antwerpen Centraal)の一つ手前で、アントワープ・ベルヘム駅(Antwerpen Berchem)に停まります。中央駅と間違えて降りないように注意して下さい。車内の電光掲示板には、次の停車駅が表示されるので分かりやすいです。
アントワープ中央駅に到着
あっという間にアントワープ中央駅へ到着しました。
「世界一美しい駅」と言われるアントワープ中央駅は、まるで大聖堂のような駅舎で旅人を出迎えてくれます。重厚な大理石とガラス張りのドーム天井が特徴的で、思わず記念撮影したくなります。駅構内には優雅なロイヤルカフェもあるので、時間がある方は立ち寄ってみては?
他にも観光案内所をはじめ、スーパーやファストフード店なども入っています。観光案内所では、見どころの入場料が無料になる「アントワープ・シティカード」が購入できます。
アントワープ中央駅から中心部へ
アントワープ中央駅と観光名所が集まる中心部は離れているため、プレメトロまたはトラムで移動するのがおすすめです。私達は運行本数の多いプレメトロに乗って、聖母大聖堂の隣にあるフルン広場まで移動しました。
プレメトロの乗り場は地下にあるので、看板通りにエスカレーターを下って行きます。
中心部(フルン広場)へ向かうプレメトロは、9番か15番のリンケルーフェル(Linkeoever)方面行きになります。
券売機はホームに設置されているので、1回券(3ユーロ)を購入します。私達が利用した券売機はコインしか使えなかったので、小銭を用意しておくといいかもしれません。
電車はほとんど待たずにやってきました。乗車したらこの機械にチケットを通し、必ず切符に刻印をしましょう。※刻印を忘れると罰金を取られるので注意!
5分ほどで、フルン広場駅(Premetrostation Groenplaats)に到着しました。
地上に上がり、フルン広場に出ました。
フルン広場の目の前には、「フランダースの犬」でネロとパトラッシュが最期に絵を見た聖母大聖堂が建っています。
ちなみにアントワープ中央駅からトラムで中心部へ向かう場合は、11、12、24番のいずれかで行けます。中央駅の北側にある停留所から乗車し、聖母大聖堂すぐそばの牛乳市場跡(Melkmarkt)までは10分ほど。料金は1回券3ユーロです。
オプショナルツアーを利用してアントワープへ
ブリュッセルからアントワープへ自力で訪れると丸一日近くかかるうえに、アントワープは駅と中心部が離れているため移動が面倒です。時間がないので効率良く観光したい、自力で移動するのが心配という場合は、オプショナルツアーを利用するのも手です。オプショナルツアーには、ブリュッセルからアントワープへの送迎も含まれています。ツアー料金は日本語ガイドだと約140ユーロ~、英語ガイドだと約60ユーロ~です。日本語ガイドはベルトラ公式サイト、英語ガイドはゲットユアガイドから予約できます。