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ムデハル様式の豪華な宮殿!セビリアのアルカサルを見に行こう

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スペイン
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セビリアアルカサルは、イスラムとキリストの建築様式が融合したムデハル様式の豪華な宮殿です。宮殿内部は広くて複雑な構造になっており、主にペドロ1世宮殿、ゴシック宮殿、庭園といった見どころがあります。グラナダのアルハンブラ宮殿を意識した造りになっているので、二つの宮殿を比較しながら見学すると面白いですよ。

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アルカサルについて

開館時間

4月~9月 9:30~19:00
10月~3月 9:30~17:00

休館日

1/1、1/6、復活祭前の金曜日、12/25

入場料

9.50ユーロ
※4月~9月は月曜の18:00~19:00、10月~3月は16:00~17:00が入場無料

所要時間

一通り主要なポイントを巡って1時間半~2時間くらいが目安です。宮殿内をじっくり見学したり、庭園をくまなく散策すると2時間以上かかります。

アルカサル入場レポート

アルカサルへ入場

アルカサルはレコンキスタ後の14世紀に、カスティーリャ王国ペドロ1世の命によって建てられた宮殿です。9~11世紀に建造されたイスラム宮殿の跡地に建てられており、アルハンブラ宮殿を彷彿とさせる造りになっています。ムデハル様式の豪華な宮殿ですが、歴代の王によって増改築が行われたため、ゴシックやルネサンスなどの建築様式も混ざっています。

アルカサルの入口である「ライオン門」は、トリウンフォ広場に面した北側にあります。セビリアではカテドラルと並ぶ人気観光スポットなので、入場待ちの行列が出来ていることもあります。今回は10~15分くらいの待ち時間で済みましたが、ピークシーズンは1時間くらい並ぶこともあるので注意が必要です。

並ぶレーンは左右二つに分かれており、左側がオンライン予約者用レーン、右側がチケット購入者用レーンになっています。

赤く塗られたライオン門の上部には、王冠を被ったライオンのタイル画が描かれています。

ライオン門をくぐるとすぐに、チケット売り場とギフトショップがあります。

入口付近では、見取り図付きの無料パンフレットが用意されているので貰っておきましょう。

入場するとまず最初に、ライオンの中庭とイスラム時代の城壁があります。ライオンの中庭は自然いっぱいで、生垣が綺麗に手入れされています。

城壁の向こう側には、アルカサル一番の見どころであるペドロ1世宮殿のファサードと狩猟の中庭が見えます。

狩猟の中庭から見た城壁。三つのアーチが特徴的で、いかにも古そうな感じです。

ペドロ1世宮殿は、格子状の模様が描かれている狩猟の中庭に面して建っています。イスラムとキリストの建築様式が融合したムデハル様式の宮殿で、14世紀半ばに造られました。この宮殿を建てたペドロ1世はかなりのイスラム文化好きだったそうで、アルハンブラ宮殿のようなイスラム芸術に彩られた宮殿を造るために、スペイン各地から職人を呼び寄せたとか。異教徒の文化を率先して取り入れるなんて、なかなか革新的ですよね。

ペドロ1世宮殿の正面ファサードは、見事な左右対称になっています。

ペドロ1世宮殿は後で見学することにして、まずは向かって右側にある黄色の建物から見て行きます。アーチの回廊と大理石の柱が特徴的で、2階はガラス張りになっていますね。

回廊から建物内に入るとすぐに、提督の間(Salon del Almirante)があります。細長い部屋の中には、王たちの肖像画などが飾られています。

提督の間の隣には、謁見の間(Sala de las Audiencias)があります。紋章が描かれた赤とピンクの壁面には祭壇画が飾られており、聖母マリアがアメリカ大陸への航海を見守る姿が描かれています。

次は、この建物の2階へ上がってみたいと思います。階段脇には色とりどりのアスレホ(タイル)装飾が施されていて美しいです。

2階の回廊からは、狩猟の中庭やイスラム城壁を眺めることができます。

ペドロ1世宮殿のファサードに施された緻密な漆喰細工やアラベスク模様も、こんなに間近で見られます。

2階は宮殿で使用されているタイルの展示室になっていました。

古いタイルを保護するためでしょうか、展示室は全体的に薄暗い雰囲気です。

展示室の一角では、タイルの模様が次々と映し出されるプロジェクションマッピングも行われていました。

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ペドロ1世宮殿

続いては、アルカサルのハイライトとも言えるペドロ1世宮殿を見学していきます。ペドロ1世宮殿は乙女の中庭という大きな中庭を取り囲むように、人形の中庭や大使の間といった部屋が配置されています。

乙女の中庭は二階建ての回廊に囲まれた空間で、建物上部にはクーポラが付いています。まさにアルハンブラ宮殿をコピーしたかのような景観で、細長い池と周りの植木はアラヤネスの中庭、大理石柱とアーチ上部に施された漆喰細工はライオンの中庭にそっくりです!

回廊は1階が14世紀のムデハル様式、2階が16世紀に増築されたルネサンス様式なのでちぐはぐ感があるのは仕方ありませんね。

クーポラをよく見ると、カスティーリャ王国やレオン王国の紋章、柱に布が巻き付いたヘラクレスの柱が描かれています。これらは現在のスペイン国旗にも描かれている図柄です。

次は、乙女の中庭の周りにある部屋をぐるっと見ていきます。ここはカルロス5世の天井の間で、美しい木組み天井と可愛らしい窓枠が特徴です。レンガの床には幾何学模様のアスレホが敷き詰められています。

カルロス5世の天井の間からはテラスに出ることができます。テラスは植物で覆われた自然のカーテンになっており、見た目にも体感的にも涼しく快適な空間です。

宮殿の中で最も豪華な空間が、政治や外交の場として利用されていた大使の間です。馬蹄形三連アーチや漆喰細工、モザイクタイルといった装飾が、床から天井までびっしりと施されています。漆喰細工はアルハンブラ宮殿よりも少しカラフルな感じがしますね。

特に素晴らしいのが、スギで出来た金色の木組み天井です。ドーム型の天井は宇宙を表しているそうで、アルハンブラ宮殿にも負けない仕上がりとなっています!

大使の間から見た乙女の中庭。入口のアーチ部分に漆喰細工が施されているところまでアルハンブラ宮殿にそっくりですね。

大使の間の馬蹄形三連アーチをくぐると、フェリペ2世の天井の間があります。細長い形をした部屋で、正方形がいくつも連なる木組み細工の天井が特徴です。ここはメスアール宮の黄金の間やコマレス宮のバルカの間を意識したのかな?

次は宮殿の中でもひときわ明るい人形の中庭へやってきました。ここは王族のプライベートな空間だった場所で、ガラス張りの吹き抜け天井になっています。1階部分は古いのですが、それより上の階は後から増築された部分なので新しさがありますね。規模は小さく噴水もないですが、アルハンブラ宮殿のライオンの中庭をイメージして造られたのかな?

アーチ部分の漆喰細工は、緻密な透かし彫りになっていて素晴らしいです。

隣にある王子の間は、人形の中庭と同じく王の私的な空間だった場所です。ピンクと白の花びらのような模様が可愛らしい天井には、よく見るとカスティーリャ王国とレオン王国の紋章が描かれています。

王子の間の奥には、さりげなく八角形の木組み天井があります。あまり人の目に触れないような所まで、よくこだわって造られてますよね。

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ゴシック宮殿と庭園

以上でペドロ1世宮殿は見終わったので、続いてはアルフォンソ10世が建てたゴシック宮殿へやってきました。その名の通りイスラム様式が一切排除された、キリスト様式の宮殿です。ここはゴシック宮殿の礼拝堂で、聖母マリアの祭壇画が置かれています。天井の黄色いリブ・ヴォールトが特徴ですね。

宴会の間の壁にはびっしりと色とりどりのアスレホ装飾が施されており、上部にはタペストリーが展示されています。

イスラムの幾何学模様のアスレホとは違い、動物や人物などが描かれていますね。よく見ると、スペインのモットー「PLUS ULTRA」の文字とヘラクレスの柱も書かれています。

バロック様式のタペストリーの間には、壁一面を覆い尽くすほどの巨大なタペストリーが展示されています。

続いては建物を出て、広大な庭園を見学していきたいと思います。その前に見落としてはいけないのが、庭の一角にあるペドロ1世の愛妾だったマリア・デ・パディーリャの浴場です。

アーチ状の薄暗い通路を歩いて行くと…

なんとも幻想的な空間が広がっています。当時は雨水を集めたプールだったそうですが、今回はメンテナンス中らしく水が少なめでした。

庭園には西洋風なデザインの大小7つの庭があります。黄色い建物とイスラム時代の城壁に囲まれているのは、マーキュリーの池です。

マーキュリーの池の奥には、ずっと向こうまでダムセルの庭が広がっています。

マーキュリーの池に面しているイスラム時代の城壁は、実は回廊になっていて写真を撮るには絶好のスポットなんですよ。ひっそりしていて目立たないのですが、ここが回廊の入口です。

細い回廊を歩いていくと、マーキュリーの像が中央に置かれたマーキュリーの池が見えます。宮殿と池に流れ落ちる水、椰子の木がなんとも絵になりますね。

建物の2階からジャバジャバと勢いよく流れ落ちる水も間近で見ることができます。

17世紀にイタリア人建築家によって造られた庭は、幾何学模様の生垣とたくさん植えられている椰子の木が特徴的です。

回廊を下りて、少し庭園を散策します。まるで盆栽のような自然のオブジェ。

城壁にまで植物がびっしりと覆われています。

こちらのパビリオンは外壁と内壁が美しいアスレホで装飾されています。皆さんアスレホのベンチに腰掛けてますが、歩き過ぎてお疲れモードですかね?

ちょっと分かりにくいですが、ここは糸杉の迷路です。迷って出られなくなったら困るので少ししか歩きませんでしたが、元気いっぱいの子供達は走り回って遊んでいました。

列柱のように整えられた糸杉と綺麗に刈り込まれた生垣の風景は、コルドバのアルカサルにも似ていますね。アルハンブラ宮殿に比べると花は少なめですが、充分に素晴らしい庭園です。

これでアルカサルは全て見終わったので、アーチの回廊を歩いて出口へ向かいます。

回廊を抜けると、オレンジの木がたくさん植えられたバンデラスの中庭に出ます。中庭の奥に見える門をくぐって、見学終了です。

まとめ

宮殿内は複雑な構造になっているので、何度も同じ所を行ったり来たりして見学には少し時間が掛かってしまいました。見取り図付きのパンフレットを貰って、確認しながら見て回ると良いと思います。ペドロ1世が気合いを入れて造らせただけあって、アルハンブラ宮殿のような漆喰細工やアラベスク模様、モザイクタイルなどの装飾は見事でした。まさにアルハンブラ宮殿の妹分とも言える素晴らしい宮殿でしたよ。

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