グラナダのアルハンブラ宮殿入場レポート!見学ルート順に見どころを紹介

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アンダルシア地方グラナダにある世界遺産のアルハンブラ宮殿は、スペイン旅行で絶対に訪れたい観光地の一つです。アルハンブラ宮殿はイスラム王朝が支配していた時代に造られた、イスラム建築の最高傑作と言われる宮殿です。宮殿はレコンキスタ終結の地であり、イスラム勢力の最後の砦となった歴史舞台でもあります。

アルハンブラ宮殿には、大きく分けて「ナスル朝宮殿」「アルカサバ」「ヘネラリフェ」という三つの見どころがあります。宮殿の敷地は広大なうえ見どころがたっぷりあるので、順路通りに見学しないと大変なことになります。今回は実際に、アルハンブラ宮殿の見学推奨ルート通りに観光してきたので、その様子を紹介していきたいと思います。

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アルハンブラ宮殿の入口と見学ルート

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アルハンブラ宮殿の敷地は広大なので、見どころを行ったり来たりすると大幅に時間ロスしてしまいます。地図のルート通りに、メインエントランス → カルロス5世宮殿 → アルカサバまたはナスル朝宮殿 → ヘネラリフェの順で見学して行くと歩く距離が少なく済みますよ。

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アルハンブラ宮殿の入口は、計3か所あります。今回は見学ルート通りに、チケット売り場があるメインエントランスから入場して観光をスタートさせました。

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まずは案内に従ってカルロス5世宮殿の方向へ歩いていくと、セカーノと呼ばれる遺跡エリアが見えてきました。ここはナスル朝時代にメディナ(市街地)だった場所で、かつては住居や浴場、市場などがありました。グラナダ陥落で宮殿を去る際にボアブディル王が通った七層の門(左)と、水を供給していた水道橋(右)もこのエリアにあります。

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そのまま真っ直ぐ進むと、糸杉が美しく手入れされた「セカーノの散歩道」という並木道があります。

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ほどなくして、サンタ・マリア・デ・ラ・アルハンブラ教会が見えてきました。かつてはモスクだった場所に建てられたキリスト教会です。外観はシンプルな石造りで重厚感があります。

カルロス5世宮殿

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そしてサンタ・マリア・デ・ラ・アルハンブラ教会の隣には、ボコボコとした外観が特徴のカルロス5世宮殿が建っています。

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カルロス5世宮殿はレコンキスタ後の16世紀に、カルロス1世(神聖ローマ皇帝カール5世)の命によって建てられたルネサンス様式の宮殿です。イスラム建築のアルハンブラ宮殿に建つ、不似合いなルネサンス様式の建物…ものすごく浮いていました。

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外観は綺麗な正方形をしていますが、内部は円形の中庭をたくさんの列柱が取り囲む構造になっています。コロッセオやパンテオンなど、イタリアの建造物を意識したのでしょうか?

2階にはアルハンブラ宮殿で発掘された出土品を展示する、アルハンブラ美術館もあります。

ナスル朝宮殿

メスアール宮

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続いては、アルハンブラ宮殿で一番の見どころであるナスル朝宮殿にやってきました。

ナスル朝宮殿は入場時間が30分毎に決められており、予約時間から30分以内でなければ入場できないようになっています。時間に厳しいので絶対に遅れないようにして下さいね!

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ナスル朝宮殿は「メスアール宮」「コマレス宮」「ライオン宮」の三つに分かれています。

入場すると一番最初に、メスアール宮で最も重要なメスアールの間があります。メスアールの間はアルハンブラ宮殿に現存する建物の中で最も古く、政治や裁判が行われていた場所です。

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壁は色とりどりのモザイクタイルで装飾されています。PLUS ULTREと書かれたタイルがありますが、これはカルロス1世のモットー「もっと向こうへ、更なる前進」を意味しています。

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細かい模様の木組み天井には、一部当時のオリジナルも残っているそうです。

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イスラム教の祈祷室の壁には、非常に細かい透かし彫り装飾が施されています。部屋の右側には聖地メッカの方向を示すミフラーブがあります。馬蹄形アーチの窓の向こう側には、アルバイシン地区の美しい街並みが広がっていましたよ。

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メスアールの間の次にある、メスアールの中庭へ移動しました。中庭の四方は建物に囲まれているのですが、非常に明るい空間となっています。

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前方の壁には二つの青銅の門があり、周囲は色鮮やかなタイルで装飾されています。門の上は、これでもかと言わんばかりの漆喰細工で埋め尽くされていました。

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漆喰細工の模様は、偶像崇拝を禁止するイスラム教でよく用いられるアラベスク模様です。植物や幾何学模様、文字などの緻密な反復模様が施されており、ずっと見ていると目がチカチカしてきました。

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中庭の中央には大理石製の小さな噴水があります。しかし、綺麗な中庭が台無しの汚さ…。

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青銅の門と漆喰細工の壁の反対側には、三連アーチの美しい壁があります。この透かし彫り装飾のアーチの先には「黄金の間」がありました。

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黄金の間は来訪者の控室だった場所で、天井には金箔の使用された美しい木組み細工が施されています。黄金の間からは、アルバイシン地区の白い街並みを望むことができましたよ。

コマレス宮

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続いては、アルハンブラ宮殿を代表する光景が見られるコマレス宮にやってきました。水面に建物が鏡写しになっているこの光景、パンフレット等で一度は目にしたことがありませんか?

こちらはアラヤネスの中庭と言い、両サイドに刈り込まれた植物「天人花」が名前の由来となっています。正面に見えているのは、高さ約50mのコマレスの塔です。

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反対側のコマレスの塔側にやってきたのですが、何ということでしょう!後ろにあるカルロス5世宮殿が景観を損ねているではありませんか。もったいない…

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アラヤネスの中庭の両側にはかつての女性専用住居があり、二対のシンメトリーな窓が設置されています。窓の透かし彫りはもちろんのこと、窓枠の装飾も素晴らしいですね。

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中庭に面した柱廊の両端には、アルコーブと呼ばれるくぼんだ空間があります。アーチ部分にはアラベスク模様、天井部分には見事な鍾乳石飾りが施されています。

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コマレスの塔の中には、バルカの間という細長い部屋がありました。天井が船底の形をしていることから名付けられたそうで、幾何学模様の寄木細工が施されています。

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バルカの間の先には、大使の間という大広間がありました。宮殿の中で最も広い部屋で、その名の通り各国の大使が王と謁見する際などに使われた場所です。

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壁一面には天井までびっしりと漆喰細工が施されています。近くで見ると、壁に描かれたアラベスク模様には赤・青・緑など色が付けられていることが分かります。

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木組み細工の天井は星空をイメージしたデザインで可愛らしいですね。綺麗な円形のドーム天井ではなく、カクカクっと二段に折れ曲がった不思議な形をしていました。

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部屋の三方の壁には、透かし彫り細工の窓が美しいバルコニーがあります。

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部屋の中央、ちょうど天井の真下部分には立ち入りが禁止されているスペースがあります。これは宮殿が建てられた当時のオリジナルのタイルなので、痛まないよう保護されています。

ライオン宮

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次は、ナスル朝宮殿のハイライトとも言えるライオン宮にやってきました。

ライオン宮はかつての王の居住スペースで、男子禁制のハーレムだった場所です。ライオン宮の中でも最も有名なスポットが、この明るく開放的なライオンの中庭になります。

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ライオンの中庭の中央には、12頭のライオン像が水盤を支える噴水があります。当時は水を噴き出すライオンの数で時間を表わした水時計だったそうですが、今回訪れた時は全てのライオンの口から水が噴き出ていました。

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ライオンの中庭を取り囲むようにして「アベンセラヘスの間」「諸王の間」「二姉妹の間」という三つの部屋があります。

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ライオンの中庭に面した柱廊には、124本もの大理石柱が並ぶ柱の森があります。柱のアーチ部分には、見事な漆喰細工が施されていますね。

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中庭の南側にあるアベンセラヘスの間は、名門アベンセラヘス一族がボアブディル王の命によって惨殺されたという伝説から名付けられた部屋です。

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部屋の中央にある大理石の噴水に付いたシミは、殺されたアベンセラヘス一族の血だという伝説も残っています。この赤茶色っぽい点々のことでしょうか?

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そして、アベンセラヘスの間の一番の見どころと言えば天井です。星型の天井は、「ムカルナス」と言われる鐘乳石をイメージした装飾でびっしりと覆われていました。まるで巨大な蜂の巣のようにも見えますね。

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壁の下部には美しいタイル装飾、上部にはびっしりとアラベスク模様が描かれています。二連アーチの内側にまで漆喰細工が施されており、アーチ奥の天井には木細工がなされています。

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隣にある諸王の間は現在工事中で、手前にある前室部分しか見学することができませんでした。左側の工事で覆われている部分は王の寝室だった場所で、天井にはナスル朝の10人の王が描かれた肖像画が残されているそうです。

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前室部分はアーチ型の壁で細かく仕切られており、天井にはこれまた素晴らしい装飾がなされています。白と青の色合いが素敵ですよね。

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ライオンの中庭の北側にある二姉妹の間は、噴水の左右にそっくりな大理石の敷石があることから名付けられました。この部屋も床から天井までびっしりと装飾されていますね。

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八角形の天井には、アベンセラヘスの間と同じ鍾乳石飾りが施されています。鍾乳石飾りは何千個ものピースを組み合わせて作られているそうで、凄まじいほどの執念が感じられますよね…。二連アーチの透かし彫り窓からは、柔らかな光が差し込んでいます。

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壁面には宮殿内のあちこちで見かける、アラビア語のカリグラフィー(装飾文字)が刻まれています。

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二姉妹の間の奥には、リンダラハの望楼(バルコニー)がありました。二連アーチの窓からは、緑豊かなリンダラハの中庭を望むことができます。こちらの空間にも床から天井まで覆い尽くすように装飾が施されています。途方もない時間を掛けて作られたんでしょうね。

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そしてバルコニーの天井には、色とりどりの美しいステンドグラスがはめ込まれています。

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回廊を渡ると、アメリカの作家ワシントン・アーヴィングが名著「アルハンブラ物語」を執筆した部屋がありました。内部は見学できませんが、扉の上には彼の名前が記されています。

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見晴らしの良い渡り廊下からは、アルバイシン地区の白い街並みと「レハの中庭」を眺めることができました。

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渡り廊下を下りると、幾何学模様に整備されたリンダラハの中庭がありました。中央には噴水が設置されており、大きな糸杉の木が植えられています。建物ばかり見てきたので緑いっぱいの空間は癒されますね。

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これでナスル朝宮殿は全て見終わったので、出口へ向かいます。

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すると、パルタル庭園に凛と佇むパルタル宮が見えてきました。アルハンブラ宮殿の中で最も古い宮殿とされており、長方形の池の奥には貴婦人の塔が建っています。池の水面には、五連アーチの塔が鏡写しになっていて何とも美しい光景ですね。

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このパルタル庭園はナスル朝時代には貴族の宮殿や邸宅が建ち並んでいた場所で、ユスフ3世宮殿の遺構なども残されています。緑のアーチの先に見えているのは、サンタ・マリア・デ・ラ・アルハンブラ教会です。

>>次ページ アルカサバとヘネラリフェ

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